花吹雪2010! 初日

まずは興南高校、おめでとうございます。連戦になったのでピッチャーの島袋にはキツイ試合だったはずで、しかも延長で198球投げた。恐れ入る。

沖縄出身としていうと、沖縄尚学が2回優勝しているけれど、興南は「沖縄の高校ももしかしたら甲子園で優勝する日が来るんじゃないか?」と思わせた最初の高校で、それから何十年も経って、この結果。感慨深い。



興南の優勝を見届けた後、初、アケタの店への足向け。ウチから一歩外へ出ると微妙な雨で、まあいけるかと思って傘を持たずに歩き出すと、結局駅に着くまでにかなり濡れた・・・。が、西荻窪につくと晴れている。どころか、雨が降った気配が無い・・・。



アケタの店はジャズ系では名の知れたハコだけど、行動範囲外なので自粛してきた。フリーは好きだけど、外したくない枠もある。でも今回は無理。諦めて足を向けた。



『花吹雪2010!』2daysは、八木美知依とPaal Nilssen-Love。そこに今夜は坂田明が加わる。

まずは八木さんとPNLのデュオ。前夜千葉のCandyでやっていたはずで、この2人のデュオってのは面白そうだと思っていて、今夜もやってくれないかなあと思っていたら、やってくれた。

そのデュオで八木さんの十七弦がフリージャズしていて、面白い。八木さんにはフリージャズを思った事は無かったけれど、最初の十七弦はそんなだった。ギョギョギョギョ、ビョーって、フリージャズのサックスに聴こえた。

この後は坂田さんが加わってトリオ編成。坂田さんの朗々としたサックスの泣きが良くて、主役の2人を喰ってしまう場面も時々。が、勿論PNLのドラムが目立たないわけがなく、ガツガツくる。でも、オレが初めてPNLに圧倒された数年前のピットインでのセッションからの印象と比べると、幾分大人になったと思う。前はもっと、周りを煽る事に気を取られていたような印象。敵対しているようにも見えていた。今夜は相手を引立たせるような場面が見られた。これは良し悪しじゃなくて、この人のバリエーションが増えたという事だと思う。それでありながら、圧倒的なパワーは提示してくるし。

八木さんの箏は、今夜はピアノ的に思えるところも。前から二十弦の時は、ピアノの内部奏法の様に思ったりしていたけれど、今夜は十七弦がピアノの左手の音の様に聴こえるところがあって、オレの勝手な聴き方でギター扱いされたりベース扱いされたりサックス扱いされたりピアノ扱いされたり、八木さんには迷惑な話だろうな、と思ったけれど、思ったものは仕方が無い。色々含みだけど独特な音色だから面白いはず。



今夜はフリージャズ、と言ってしまっていいはず。アグレッシヴなところでの坂田さんの音の連なりと、そこに対峙するPNLのそれは、迫力とかそういうのとはちょっと違うところで耳につく。離れん。そんな中でも八木さんの音がハッキリとと入ってくると、その時は不思議と八木さんにはフリージャズを感じない。違うインプロ。