Oren Ambarchi ソロ

一週間前の時点で今夜スーパーデラックスでOren Ambarchiのソロがある事は知っていた。なので、『アンバーチ + オルーク + ロウ』の満足度でそれにいくかどうか決めるつもりだった。だけどその夜は悪コンディションでイマイチ音を聴けてなかった事が翌日わかる。で、風邪も治ったしどうしようかなあと思ったけれど、ちょっと躊躇。だけど、SDLXが当日の昼間になって「先週来たんなら今夜も来い、ボケが」と、勧誘メールを先週の客宛に送りつけていて、それを見て、さらにもう一通の別件のメールもあって、今夜も行ってみる事に決めた。



当初はAmbarchiのソロのみの予定だったはずだけど、いつの間にかJim O'Rourkeと中原昌也Suicidal 10ccが前座として参加。中原といえば暴力温泉芸者渋谷系ノイジャン。ある時期までは結構CDを聴いていた。だけどある時期から全く聴いてない。

中原が真ん中に機材を陣取り、その横にO'Rourke。しかもO'Rourkeはラップトップがメイン。Fenno'berg以外でもラップトップを使う事が意外。

はっきりとしたノイズが繰り広げられる。だけどやれるとこまでやります的でもない。音は確かにノイズなのだけど、ノイズを聴いたというより、即興演奏を聴いたという印象が残る。勿論ノイズのライブはほぼ即興演奏的なものだろうけれど、楽器的な即興の感触。中原はノイジャンとはいえ、『OTIS』なんかを聴けばわかるのだけど、それだけで音楽を構成するタイプではない。O'Rourkeは驚異的な万能型。なのでこの2人のユニットは結構噛み合う。強い音の即興演奏。



そしてAmbarchiのソロ。もちろん中原の機材を片付けてセッティングするのだろうと思ったら、そうじゃなくて中原の機材が真ん中に陣取ったまま・・・。中原の機材を挟んでO'Rourkeの機材の反対側でAmbarchiが演奏する・・・。

音数少ない系かと思っていた。序盤こそういう雰囲気はあったけれど、それでも重低音があったし、鼻をすすっても大丈夫。

少しずつ音が進む。音の出所はあくまでもギターで、それをこねくり回したらしくない音。そこからオレの好きな音がやたらと出てくる。わかりやすく言えばフォークトロニカ。もっと言えば、Fenneszを聴いている気分。だけどFenneszのメランコリックはマイナスされ、あのチリヂリのノイズも無い。だけど荘厳な響き。恍惚。



Ambarchiにやられてしまったので、1週間前には手を出さなかった物販でCDを2枚購入。外に出るとうっすら雪が積もっている・・・。帰路は機動力が1/3に落ちたけれど、明日の朝は凍結という最悪の状態が予想されて憂鬱だけど、でも、まあ、いいや。