That's Entertainment

昨夜帰ってきてTVを見ていたら小林繁の訃報。小林氏といえばすぐに思い出すのはやっぱり江川とのトレード。だけどその頃オレはまだまだガキで、事情はよくわからないけれど江川が何か汚いやり方でジャイアンツに入団したという漠然とした事しか理解できなかった。そこから成長するにつれ、そのやり方の面白く無さを知った。

ドラゴンズのファンを休むキッカケも面白みの無い采配。そして、レアルが好きになれないのもそう。これらにはエンターテインメントが足りない。面白くなくて何がプロ・スポーツなのか? タイガースのファンの人達はダメ虎だった頃もそれを楽しんでいて、なんかいい感じだった。



Roostersのライブを見て帰ってきた12/30は映画を観たという事を書いた。その日、ただ福岡から帰ってきた日にするのがイヤだったからの行動。だけどもう1つの候補として、ライブを見ようかと思ったりもした。年末のその日、その前年とさらにその前年に見た浅川マキさんのライブを見ようかと思った。だけど1年の締めをRoostersで終わらせたかったので、ライブじゃなくて映画にした。



マキさんの訃報。弔いの言葉は書けない。オレがそんな事を書くのは、それは2回のライブで見たマキさんのファンの人達に失礼。マキさんと一緒に時間を過ごして成長してきたはずのその人達、ライブの場には来ていないマキさんファンの人達、その人達とオレとでは、思い入れが違いすぎる。



ジャズ系のハコでは当たり前の1st2ndという構成。この間を休憩と称する。それは大体30分ほどの時間。これがいつからそうなったのか知らないけれど、オレが知っている頃から今まで変わる事がない。この時間にはいつも慣れない。マキさんのその時間は短かった。1stが終わってタバコを1本、そしてトイレに立ってビールを買って戻ってくると2ndがはじまった。30分程度の休憩をとるという決め事の様な習慣の様な時間を短く設定していた。それが前からなのかそうじゃないのかは知らないけれど。

かなり混みあうライブだったので、ステージにも客を座らせていた。だけどそれは、男性限定。その理由は勝手にわかるような気になっているのだけど、それも彼女のやり方のはず。



アンダーグラウンドどうのこうのはどうでもいい気がしている。オレにはマキさんはエンターテイナーとして残る。アートとか、そういうところに閉じ込めないで欲しいと思う。これからは伝説となってしまうのだけど、現実としてマキさんを見る事が出来た者として、ご自身がどう思っていたかも抜きにして、優れたエンターテインメントとして意識したい。あの歌と声はポップスの範疇からは外れてジャズからもはみ出ていたけれど、こちらに向かって歌っていた。