Terry Callier

Terry Callierを聴くキッカケは例の某誌の連載。『Timepeace』がリリースされた時に取り上げられ、それで購入。Callierはアフロ・アメリカンなのでそういうベースで音楽が作られていると思ったのだけど、違う。ああいうグルーヴが無い。ちょっと拍子抜けしながら、だけどイメージからは薄口な音楽が聴きやすくて、結局その次の『Lifetime』も買っていた。その間だか後だかに過去作が国内盤で何枚かリリースされて、一気に手にしたのだけどあまり聴かなかった。一気に手にしたというのがイケナイのだと思う。そのせいで、来日してブルーノートでライブをやったりしてたけど行かなかったし、その後リリースされたのがライブ盤だったりしたので購入を避け、そのまま気に留めなくなっていた。

なので結構久しぶりに『Hidden Conversations』を購入した事になる。購入の理由は、最近はあまりR&B的なものを聴かなくなったという事も関係しているのだけど、実は一番の理由はポップに書かれていたMassive Attackの参加。ちゃらい。



初っ端にモロMassive。ちょっと笑う。Massiveなので打ち込みなトラック。笑ったのは意表を疲れたからで、勿論イヤなわけない、Massiveファンのオレとしては嬉しい展開。このまま全部Massiveという展開も面白いのだけど、そうも行かない。そうなったらCallierの単独名義の作品とは言いにくいし。だけどその他の曲も打ち込み的に作られていて少し時代にフィットしすぎなところはあるけれど、Callierの個性でもあるアコースティックな感覚はある。

最後の「Live with Me」も、聴けばすぐにわかるようにMassive。すぐにわかるのだけど、わかりすぎだなあと思っていたらこの曲、既にMassive Attack feat Terry Callierでリリースされていた曲・・・。そりゃわかりすぎだよな・・・。



これが「Live with Me」。





ついでに『Timepeace』も久々に聴きなおし。フォーキーだけどジャジーなので夜の雰囲気。洗練されているのに田舎くさいところもあって、そうやって並べるとなんとなく対位的。で、穏やかでスケールが大きくて、ちょっとボサノヴァ的でもあって、要するに個性的。最後の「Time Peace / No One Has to Tell You / Build a World of Love」で終始サックスを吹いているのはPharoah Sanders。イメージにある持ち味からは抑え気味だけど、ジャズファン的にはおいしいオマケ。





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Terry Callier 『Hidden Conversations』