Mathias Eick / Motif

昨夜帰ってきて、久々にJaga Jazzistの『A Livingroom Hush』を聴く。で、このバンドの面子を殆ど知らない事を思い出し、色々調べる。

来日寸前に脱退したらしいギターのStian Westerhusは、今年の頭にPUMAで来日して思う存分ノイズ・ギターを掻き鳴らしていった。一時期在籍していたっぽいギターのAnders Hanaは、前のIngebrigt Haker Flatenのユニットで強烈なギターを鳴らしていた。さらにSusanna & the Magical OrchestraやIn the CountryのMorten Qvenildの名前も見つける。だけどQvenildも現在の面子としては名を連ねていない。個人的にかなり興味深いこの連中がJJであった事があるというのが面白い。

そして現在の面子で唯一その名を知っていたのはトランペットのMathias Eick。昨夜はアコベやキーボードやヴィブラフォンまでこなし、かなり驚いた。EickがJJである事を知ったのは、6月のMotifの来日時。翌日のHavard Wiik Trioのライブ時に某氏教えてもらった。「ええ?、そうだったのか。」と結構驚く。ジャズのラッパ吹きとして堂々と吹き鳴らすEickとJJが結びつかなかった。正直言えば、昨夜のEickのラッパはMotifを一発で好きにさせた様なインパクトは無かった。それはそうだ、JJはバンド全体のアンサンブルが肝で、ソロはその繋ぎとすら言いたくなる様な感じで、いわゆるジャズな音楽とは逆の構成にも思えた。



Eickのソロ『The Door』はECMからリリースされていて、Motifのライブを見た後に欲しくなって購入した。ここではECMらしいメランコリックとストイックな音像。溌剌と音を吹き鳴らすEickのイメージとは異なるのだけど、まだ若いのに抑えた表情を出す事に参る。

そして当然Motifの1st『Motif』、2nd『Expansion』、3rd『Apo Calypso』も一気買い。『Apo Calypso』以前の2枚はピアノがアイスランド人のDavid Thor Jonnsonという人で、Wiikが気に入っているオレとしては1stと2ndのピアノには期待してなかった。Wiikは派手派手しく音を鳴らすタイプではないけれど、JonnsonはWiikよりもアグレッシヴに主張する場面があり、Jonnsonもなかなか良い。管楽器の2人は一辺倒にならずに音を撒き散らし、バンドのリーダーであるベースのOle Morten Vaganはゴツゴツとバンドを支え、ドラムのHakon Mjaset Johansenは軽やかで若干変体気味にバンドを鼓舞。オーソドックスとか若いのに渋いと言われるMotifだけど、これだけ脈打つ音は他にはあまり見当たらない。





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Mathias Eick 『The Door』



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Motif 『Motif』



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Motif 『Expansion』





Motif 『Apo Calypso』