Hugues Vincent

先月の八木さんのピットインでのライブ時、チェロ弾きとして参加していたHugues Vincent。そのライブでのVincentの音が凄く美しいという印象が残った。なので物販でCDを買おうと思ったのだけど、八木さんのCDぐらいしか置いてなくて、それは当然持っているのでそのまま帰った。

でもその後どうしてもVincentのCDが欲しくなり、ネットで調べてVincentのMy Spaceからレーベルのサイトに行って2枚出ているソロ名義の作品ををオーダー。これが一週間足らずで届いた。確かVincentはフランスの人だったと思うので、Odiolorgnetteというのはフランスのレーベルかと思っていたら、なんとルクセンブルク。それまで、ルクセンブルクは国じゃなくてどこかの都市だと思っていた・・・。まあとにかくそんな全く縁の無いところからCDが買えるというネットの凄さは、やっぱり確実に世界を身近にしている。とか、恥ずかしげも無くそんな事を考えた。ちなみにそのCDにはレーベルのチラシも入っていて、Franck Smithという人が自筆でお礼が書いてあった。この人もエレクトロニクス使いのミュージシャンらしく、多分レーベルの主催者なのだろう。かなりの好印象。こういう小さな努力がやはり必要なのだと思う。



ソロ名義という事で何も考えずにオーダーした2枚のCD、『Phonoscope & fabulettes』と『Tales Of Noboru』。『Tales Of Noboru』は三島由紀夫の本からインスパイヤされたとの説明。ほう。三島と言えば個人的にはやはり『金閣寺』。この本は多分、ストーリーがどうのこうのというより、とにかく三島が金閣寺が美しいという事を書きたいがために長々と綴られたものだと勝手に解釈している。



じゃない。Vincentの2枚のCD、勝手にチェロの独奏集かと思っていたのだけど、違う。しかもMy Spaceを見れば気付くのだけど、どうもこの人は自身をチェリストというよりはエレクトロニクス使いであることを前面にしている。それで、『Phonoscope & fabulettes』と『Tales Of Noboru』はフィールド・レコーディング的な音とエレクトロニクスの音と少しの楽器が交じり合う作品。正直言って最初は「えええ?」だったのだけど、いたずらにエレクトロニクスが響き渡るわけでもなく、いくつもアイディアが変化しながら合わさっていて聴き飽きない。結局リピート。



この動画がHugues Vincentという個性をかいつまんでいる。







Hugues Vincent 『Tales Of Noboru』





Hugues Vincent 『Phonoscope & fabulettes』