大友良英 生誕半世紀記念ライヴ

今日はスペースシャトルで無事地球に帰ってきた若田光一氏の誕生日らしいです。そんな日、スーパーデラックスで大友良英のライブ。なんとなくめでたい。

が、またしても開演に遅れる。今回はSDLXだからじゃなくて、いや、ある意味そのせいなのだけど、開演時間を1時間間違えて記憶していた。それに気付いたのは既に18:30、19:00の開演にはどう転んでも間に合わないけれど、とにかく即部屋を出てバスに乗り込みSDLXに。着くと当然の様に演奏は始まっていた。こういう演奏の途中入場はジャマですね。ごめんなさい。



1stは大友のピアノでのフィードバックな演奏。「なんでわざわざピアノで?」という疑問は置いておいて、フィードバックがドローンすると荘厳な響き。あの『modulation with 2 electric guitars and 2 amplifiers』が面白かったのはモジュレーションどうのこうのじゃなくて、音そのものだった。楽器を移し変えても、こういう演奏での大友のセンスは群を抜いている。略して抜群。そういやX-GUNってお笑いコンビいたよな、今もいるのだろうか?、別にどうでもいいか。



2ndは『幽閉者』をライブで再現という事で、ギターと卓モノのJim O'Rourke、ギターの山本精一、サインウェイヴのSachiko M、ギターの秋山徹次、パーカッションな山本達久、鉄琴みたいなのと小物の一楽まどか。これまた豪華な面子で、つい月曜にやられた達久と、唯一の初見ドラびでおの娘まどかは2日ほど前に参加が決まったらしい。この間、せんがわでドラびでおに顔叩かれたのは女性に見えたのでもしかしてこのまどかかと思っていたのだけど、その女性とは見た目が違うのでなんとなくホッとした。

如何にもな曲のテーマらしい音を爪弾くO'Rourke。珍しくアコギで、しかも12弦。そのテーマを同じくアコギの秋山が引き受け、他の面子も音を重ね、溶けていくように演奏が続く。フリーインプロ的な演奏。音は弱音的。なので、秋山と松原さんの音が流石の存在感。あまりギターを使わずに打楽器とちょいちょいターンテーブルを扱っている様子の大友、忘れた頃に存在感を出す精一とO'Rourke。ドラム奏者なので、繊細ながらも叩く音に終始する達久とまどか。こういう演奏は、客側の方が緊張してしまうかもしれない。だから時々の発火点にホッとする。これはやはり座って聴く演奏だったなと、遅れてきた事にちょっと後悔しながら、色んな事を思う。



演奏後、アンコールをはぐらかす大友のMC。今夜はいつもより喋らない。するとO'Rourke、「アンコールはある!!」と、大友の為に「Happy Birthday to You」を促す。このログの冒頭白々しかったのだけど、今日は大友の誕生日ライブで、しかも50歳という節目。普段の自分の周りを見渡せば、カッコいい50歳ですよ、大友さん。