Wayne Kramer

昨日のログは思わず書いた。思わずな理由はWayne Kramerの2枚のCD、Johnny Thundersとの連名作『Live at the Channel Club』(『Gang War』が正しいかも知れないけれど、Gang Warはユニット名な気もする)と、Brian Jamesとの連名作『Mad for the Racket』(こっちも連名と言うか、アルバムタイトルがユニット名も兼ねている気がする)が先週末届いたからで、『DOLL』でのKramerのインタビューの印象を思い出したりしてた時だった。その辺が絡まった。



Wayne Kramerと言えばMC5のギタリスト。MC5の場合、最も知名度が高いのはFred "Sonic" Smithになってしまったのだけど、でもやっぱ、オレはKramerこそがMC5の象徴だと思っている。あ、いや、別にどっちがどうとかはそれぞれでいいのだけど、オレとしては。

あの時代、Stoogesと共にMC5は後に最初のパンクとして扱われるインパクトを残していて、それが後のパンクよりももっと猥雑でスリルがあるから、時代とか時間とか関係無しにカタログされる。



Kramerの『The Hard Stuff』がEpitaphからリリースされて、つい最近までそれがKramerの最初のソロ名義だと思っていたのだけど、どうも『Death Tongue』というのもあるらしく、よくわからん。それはそれとして、その後『Dangerous Madness』、『Citizen Wayne』、『LLMF (Live Like a Mutherfucker)』、『Adult World』と順調にアルバムがリリースされていたのにいつの間にかその状態も終わっていて、でも地道に活動は続いているようで、MC5のリユニオンなんでのもあったし、待っていれば新しいアルバムもいつか手に入るはず。



という事でパンクなギタリストというイメージになってしまうかもしれないし、それでいいのだと思うけれど、ソロ名義の作品はそういうノリじゃなくて、アルバム毎にスピードも落とし、歌う事の意味も増してきていて、『Adult World』に至っては、まるでBruce Springsteenの様な語り口になっている。だけど音は当然棘がハッキリしていて、アヴァンに鳴りそうなスレスレだったりして、繰り返して。してしまう。





これは『The Hard Stuff』の1曲目の「Crack in the Universe」。案外普通にアメリカンなロックに聴こえるはず。