Big Bang Wednesday

ほぼ4ヶ月前、ピットインで見た梅津和時中村達也のセッション。この時は2人のデュオと、2ndにゲストでモリケンとtatsuという布陣。だったけれど、今夜は梅津さんと達也と山下洋輔。まあああ、山下さんは素晴らしいピアニストだけど、ちょっと好みから外れているのでという部分はありながら、それでも楽しみにしていた。

3月の時は立見がいるかいないかぐらいの集客だったのに、今夜は椅子を減らして立見席を用意しなければいけない状況。この違いは何?



客席の熱気に煽られたように、とにかくパワフルなセッション。達也の思い切りのいい叩きは、細かいことを抜きにして、ドラムの音はデカい方が楽しいだろ?とでも言っているかのように見える。

梅津さんはアルト・サックスをメインに、バスクラやクラ、そしてソプラノ(ソプラニーノ?)も交え、突き詰める為の演奏と言うより、手を変え品を変え、流石のスピード感で達也に乗る。

山下さんは、ピアノ特有の他の楽器の音が溢れていても何故か届いてしまう音で端正なバッキングを付け、見せ所ではお得意のあれ(オレはこれが苦手・・・)も交えつつ、盛り上げに一役二役買う。

とにかくとことん叩く達也の音を中心に、2人の大ベテランが上手く音を合わせ、まとまっていた印象。但し、どうも演奏の終わりだけは上手くあわず、そこはあれ、達也がもう少し「ここらへんで」という合図を見せていなかったと思うのだけど、なんかそれもらしくていい。



1stが45分ほど、2ndはそれより短く、もしかすると40分にも満たなかったかもしれない。だけど、短い時間に音を押し込める達也を見ていたら、物足りなさは無い。それなのに、アンコール、達也の驚異的なドラムソロ。オレは達也は器用なタイプのタイコ叩きとは思ってなくて、だからトリッキーだったり、複雑なドラム・パターンを使ったりはしない。だけど高揚する、ドラムらしい、組立。頭じゃなくて体に直接響く。それの顕著がアンコール冒頭のドラムソロ。まだこんなに叩けるのか?というより、それまでで最も強く大きく速い。これはちょっと、PNLの凄さを思い知った時に引けを取らない、ホントに結構、なかなかかなり、掴まった。



しかし達也、いつ見ても全てを使うような全力。この姿勢を見るとライブの面白さの一番のインパクトってどういうものか、ハッキリする。