高木正勝 ト Shing02

AOKI takamasaのCDを買うようになったので、Takagi MasakatsuのCDも買ってみないとなあとか思っていて、で、新作の『Tai Rei Tei Rio』をレコファンで見つけたので購入。MM6月号の「めかくしプレイ」での強気な発言も購買意欲を強くした。

なにやら結構厚めの冊子というか文庫本が付属。これが少々ウザく、ぱらっとめくってみて読む気になれずに放り出す。CDを再生。

Fenneszを小馬鹿にした発言を納得させる音楽。ニューエイジなサントラという趣。多分レベル高し。さすがは『Black Sea』を聴いて「5分も聴けば同じものを作れる」というだけある。素晴らしい。が、レベルの低いオレには面白くなく、仰々しく聴こえる。



『Tai Rei Tei Rio』を聴いた後、なんとなくShing02の『歪曲楽集』を再生。タイトルからわかる(?)ように、『歪曲』のインスト・バージョン。『歪曲』を凄く気に入ったとは言い難い立場なのだけど、『歪曲楽集』はジャケットもカッコよく、こうやってラップ抜きでリリースする自信に対して興味。

特徴的なShing02のラップがミュートされる事によって音楽の構造が見えやすくなる。ヒップホップにするためのビートと、そこに載せられた上モノの情報量を確認すると、これはラップの為のトラックじゃないんじゃないか?と、勝手に考えさせる完成度。

『Tai Rei Tei Rio』を聴いて『歪曲楽集』を再生したのは「美獣」の和モノの取り扱いの面白さを再確認をしたかったからなのだけど、このアルバムはそれだけじゃないな、と。特に「再興」と「芯徹」はダブとして文句なしで、「美獣」のトラックを挟んであの「櫛ト簪」はインストでも魅力的だし、その後の「湾曲」以降はR&Bなセンチメンタルもあって、結構多様な音楽で『歪曲』が作られていた事がわかる。



Takagi Masakatsuという人は、現代音楽というところを見ているような気がする。だけどShing02の『歪曲楽集』は現在音楽。現代音楽も好きだけど、オレは今の方が楽しい。









高木正勝 『Tai Rei Tei Rio









Shing02 『歪曲楽集』