芳垣安洋4DAYS: Vincent Atmicus Nudge! Nudge! Special

4days終わったなあ。という気分。一人の看板で4日とも違う音楽をやるというのは、多分芳垣だけ。まずそのことが何よりも、です。



Vincent Atmicusの楽曲をOrquesta Nudge! Nudge!な面子とベースを加えて演奏するというのが今夜のコンセプト。

ドラム&パーカッション類の芳垣と岡部洋一に、ヴィブラフォン高良久美子はVAとONNのメンバーなので、この3人をみてもONN色はあまり無いのだけど、そこにスティール・パンの高田陽平とパーカッションのイズポンが加わる事でONNな雰囲気。だけどそこに、ONNには無いエレベの原田仁とアコベの鈴木正人が加わるので、やはり少々ONN色は薄いかも。別にいいのだけど。



1stは「For Your Sleepless Night」、「Re-Baptizum(違うかも・・・)」、「大建設」、「(忘れた・・・)」で、2ndが「Oferere」、「Parade Part1&2」、「A Nine Death (あ、無いんです。)」、「Eatborafa」。



3人の打楽器奏者が終始飛ばす。楽曲がプログレッシヴ・ラテン音楽なVAの為、ONNほど音を並べる時間が少なく、肉体的という面ではこっちの方がより濃い。芳垣岡部イズポンの絡み、ONNではここまでの演奏はしないので、ここのインパクトにかなり持っていかれる。Deep Rumbaを凌駕してるかも。

強烈なビートをグルーヴィーにする役割を担う2人のベース奏者。最初は2人も必要か?と思っていたのだけど、これだけ激しくビートが溢れると、そら、ベースも2台要るな。しかもエレベとアコベというコンビネーションだけではなく、鈴木はギターを弾いたりする場面もあって、器用なところを見せ付ける。ギターのベース音でエレベしている場面もあった。原田のベースもアグレッシヴにソロをかましたりする場面があり、存在感有り。

装飾気味になる高良さんと高田だけど、双方とも音が消える事もなくて、結構印象深い。ちょっとほのぼのがイメージなスティール・パンだけど、高田のシャカシャカした気に触るような音があって、それは今まで聴いた事なかったし、高良さんは時々圧倒的なソロをとる場面があり、思わず固まった。一応オレ、Bobby Hutcherson好きなので。



殆どの楽曲が体を揺らす曲の中、唯一「A Nine Death」だけがそこから外れる。この曲は高良さんの曲で、ミニマル。そういえばこの4days、三日目の除いてBGMはReichの「Drumming」(似ているだけかもしれんけど)だった。この曲の演奏のベースは高良さんと芳垣の連弾で、そこに他の演奏者が少しずつ音を置いていく。芳垣は右手でずっと同じ鍵盤を叩き続け、時折左手でセットしてあった小物を叩いたりしていて、見ているこちらがこんがらがりそうになった。



アンコールに「Aero-Kite on the Roof」。センチなテーマのこの曲、高良さんがそのテーマを奏でる中、残りで激しくグルーヴ。このコントラスト、カッコいい。





あえて書いてなかったのだけど、ここで初日のネタ。

実は芳垣安洋コリアン・ドラマー化計画という話題があった。それはYouTubeで話題になっているらしいコリアン・ドラマーという映像がネタ元らしいのだけど、芳垣が「翌日からライブ終演後ピットインのモニターで流す」と言っていたのでここまで伏せていた。が、結局その発言も勢い発言だったようで、翌日からはその話題は一切無し。なのでここにそのコリアン・ドラマーの映像をリンク。



初日はちょっとこれのマネをした叩き方をしていた・・・。翌日以降も芳垣が立ち上がってシンバルを叩いたりする姿が、元々こんな事やっていたような気もするけれど、ふざけているようにも見えて微妙に気分になった・・・。