高柳昌行

沖縄出身としては、今日6/23は沖縄だけの慰霊の日という事が最初に頭に浮かぶ。なのだけど、今ではすっかり高柳昌行の命日として過ごす事が多い。過ごすと言っても、何か高柳のCDを聴くだけなのだけど。



土曜に届いて、そこから隙あらば聴いていた高柳昌行の『Archive I』。77&78年のNDUによる未発表ライブ集5枚組。Neil Youngの箱モノは躊躇中だけど、これは即予約。かなりの分量なわけで、だけどこれを聴き終わるまでは他のものを聴く気になれず(DHPのライブには行ったけどな)、で、昨日の昼休みで全部聴ききった。その後も続けて、今二周目が終わったところ。こんな風に箱モノを聴いたのは初めて。多分2度と無い。いや、やっぱあって欲しい。



最終的にAction Directになってしまう高柳の音楽で、NDU名義の作品が一番面白く思う。この作品集では、主にフリーインプロとフリージャズが入り混じったような演奏が聴ける。ジャズの部分を感じさせるのは管楽器担当の藤川義明によるところが大きい。サックス、クラリネット、フルートを操る藤川に、ワンパターンながらDolphyを感じる。場合によってサックスは、Dolphyが音を途切れさせることが出来なくなってしまったように、とめどない。

そして時折表れるMass Projection。怒涛が圧倒。大友良英のAnodeは、Mass Projectionの大友バージョンなんだろうとか考える。とにかくこの作品集はマジで凄い。6時間以上の音が終始面白い。これをリリースしたJinya Discに頭を下げる。



オマケのDVDはAction Direct。これは、何回目かの高柳のフィルムコンサートでも見る事が出来たもの。20分ほどの映像で、あの音がどういうシステムで作られていたのかを確認するだけでも、相当なインパクトがあるはず。





とにかく、500セット限定とのことなのでお早めに。Ftarriが消費税を取らない価格設定なのでお勧め。



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Masayuki Takayanagi New Direction Unit 『Archive I』