Bill Laswell presents … Tokyo Rotation 3

最終日。



今夜はリキッドルームTha Blue Herbのライブがあったはずで、しかもO.N.Oのセットも予定されていた。タイミングとか、オレにとってはこれ以上ない条件だったのだけど、そのライブがある事を知ったのは今夜のピットインのチケットを入手した後。後祭。まあ、チケット購入前なら悩みのタネになっていたはずなので、これはこれでいいか。



個人的には近藤等則山木秀夫とのセットというのは、そんなに興味深くはないのだけど、DJ Krushが参加というセットなので、まず見る機会のないKrushを見逃す手はないな、と。とは言っても、2年前と同じ組合せでもある。



その2年前は、1st2ndともに、ほぼ同内容。今夜もその可能性は高いと思ったけれど、最初は2ndに坂田明が加わるという予定だった事もあって、キッチリ通しで見る事にしたのだけど、その坂田さんは加わらない事がわかり、ちょっとなあという気持ちもあった。

だけど今夜は、1stと2ndで、少し演奏された曲が異なっていたと思う。セットの半分は同じ曲だったと思うけど、残り半分は違う演奏に聴こえた。



2年前はあまりKrushの音が主導にならない事が残念だったけれど、今夜もそれはあまり変わらない。Krush主導という事は、要するにKrushの組んだビートが聴きたいという事なのだけど、先行でループを回す事はあっても終始しない。基本的にはサウンドスケープ的に音を散りばめるのが担当で、それでも、2台のターンテーブルとラップトップを操って多様な音を出してきたので、見応えはあった。

やっとその面白さがわかってきた山木は、今夜は硬い強い音が主軸。初日ほど嵌りはしなかったのだけど、流石といいたい音はいくつもあり、ビートを叩きだす人としての存在感は強い。

実は近藤に対してもあまりいい感想を持っていなかったのだけど、今夜のあの音は色んな要素が絡まって聴き応え有。まあ、基本的にエレ期なMilesのラッパと同じ感じ。

で、その近藤を上手く生かしたのはLaswellのベースだったと思う。あのベースの音がなければ近藤の音は走りすぎになって、全体のバランスが崩れてうるさく感じたりするのだけど、Laswellの音はそうさせないだけの重低音があった。昨夜は書き損ねたけれど、この3日間、レゲエ/ダブが聴こえない日は無く、特に今夜はその色が濃い演奏が有り、ピットインじゃなくてSDLXだったらなあ、と思うぐらい、体揺らしながら聴きたいライブだった。