Altered Modern Guru

ライブ4連荘とか、しかも昨夜は3時間以上、ウチを出てから帰るまでをあわせたら4時間は座ることは無かったわけで、さすがにライブ通い疲れ。で、今日。仕事を終えて帰ろうと思い、プライベートなメールを見ていたらスーパーデラックスのメルマガ。今週は特に何も無かったよなと思いながら一応目を通すと、1年ほど前に見たGuru GuruのMani Neumeierと内橋和久のデュオがあると。しかも今夜。「マジで疲れてるんですけど・・・」と思いながら、丁度1週間前に見た内橋がらしさの少ない演奏だった事もあり、気が付くとSDLXの受付で「当日で」とか言いながら料金を払っているオレ。



一応それなりにライブに足を運んでいる手前、さすがにNeumeierを「凄いドラマー」とは形容し難い。スピードとかパワーとか手数とかリズムパターンとか小物とか繊細さとか、そういうもののどれかにNeumeierは突出したものは感じない。しかもオレは内橋の音を意識的に、或いは無意識に追っている。なのだけど、特に過不足を感じない。ベースもいないたった2人での演奏なのに内橋の音だけが残るわけじゃなく、ちゃんとビートも入り込んでくる。そして思う。いつも凄い音を追ってしまう事ばかりに気をとられてしまうけれど、それに付かず離れずする音は一見存在感を感じないのだけど、でも決して千切られる事なくちゃんといて、そこに余裕までも感じてしまったりして、要するにこれは巧いという事なのだな、と。巧みに音を運んでいる。スピードとかパワーとか手数とか、そういうものは若い方が有利なわけで、変わったパターンや小物の扱いや渋い演奏は、まあそれもありだろうけれど、身についてないとすればそんな事をやって見せる必要は無いわけで(2ndの冒頭は金物の小物を床に置いて叩いてたけど)、自分の今までを経験として、それで演奏に臨む。それでキチンと演奏を締める。とか、そうやって考えると今聴いている音は色んなところから来た音なんだな、なかなか深いなと、勝手に思い込んだりしていた。

内橋はらしさとらしくなさが混じりこんだような演奏で、当然ASとは違う内橋になっていたのだけど、でも、何をやっても結局「内橋らしいな」と思うわけで、いつもの様に自由にやりやがる。この2セット、かなり満足。



そして今夜はこの後、「Beckのバックバンドに在籍するBrian LeBarton率いるThe Admirals!」というバンドが控えていて、それを待つ事1時間・・・。やっとそのバンドの演奏が始まる。

とにかく待たされた感があって、演奏が始まった時には熱も冷めてしらけ気味で、周りを見回してもあまりノリを感じている様子は無い。それも仕方ないよなあと思いながらダラダラ音を聴いていたのだけど、ギター担当の女の子が1人でエレキをかき鳴らして2曲ほど歌い、その間他のメンバーはタバコ吸いながら談笑という演出をかましたりして、「しょうもない」と思いながらもその後からなんとなく演奏の熱も上がったように感じて、少しずつ引き込まれる。如何にもアメリカのインディーなロックバンドという風情で、そういう音なのだけど、よく考えてみたらそういうバンドのライブをあまり見ていないので、結構新鮮に感じる。ちょい緩い感じで演奏は進むのだけど、ラップトップから発せられる音が巧く全体を引き締めていて、「面白くなかったら途中で帰ろう」と思っていたのに、結局演奏が終わるまで付き合ってしまった。

で、SDLXを出る頃には23:30を過ぎていた・・・。