Otis Redding

そういえば一度もOtis Reddingをログのタイトルにした事が無い。ので。



MTVからロックに移行して、ロックンロールに辿ってブルースを試して、アフロ・アメリカンな音楽というのが実は凄いんだなと学習したガキのオレ。すると当然のようにソウルと呼ばれる音楽の偉い人の音を聴いてみたくなる。最初にインプットされた名前はSam Cooke。手にしたのは『Live at the Harlem Square Club, 1963』というライブ盤。カッコいい。続けて『The Man and His Music』というベスト盤。これはまあまあ。続けて、、、と行く前に、時代はアナログからCDへの転換期。これ以上Sam CookeのCDはタイトルとして存在せず、いや、ホントはあったけれど、同内容のアナログが¥2,000ぐらいなのに対しCDは¥3,000ぐらいだったので、アナログで『Shake』とThe Soul Stirrersな『Peace in the Valley』を手に。ここでSam Cookeは一息。次は?と考えていると、Otis Reddingってのがヤバイらしいと噂。早速探す。CDで出ているタイトルは1つ。確か『Otis Redding Story』というタイトルだったと思う。3枚組で¥8,500。ガキには無理。諦めてアナログを探す。那覇市内のレコ屋を探し回って、やっと1枚見つける。ベスト盤。しかもシリーズもの。ダサいジャケット。でも¥2,000ぐらい。これでいいや。

収録されていたのは、Otisの曲といってすぐに頭に浮かぶような10曲。Sam Cookより泥臭い音と声。最初は?だったけど、繰り返すうちに病みつく。Stonesの「(I Can't Get No) Satisfaction」とか、オリジナルのクールな感触が全く無くて最初は笑ってしまったけれど、何度も聴いているうちに、いつの間にかOtisを真似て口ずさむようになった。「My Girl」なんてオリジナルは完全に忘れた。

それから1か2年後、オリジナルなアルバムのCD化。最初に『Pain in My Heart』と『Live in Eurrope』と『Dock of the Bay』。迷わず3種類購入。



時が経ちまくって昨年、『Live in London and Paris』がリリース。躊躇がない。

2箇所でのライブが続けて入っているので、曲数の少ないロンドン録音の方はその後のフランス録音のものと全部被っている。だけどこの、2つのライブをぶち込むという無理からの構成が妙にツボ。

ガキな頃はBooker T & The MG'sがどうのこうの言われても、他と比べようが無いので???だったけれど、今でもそれは変わらず。なのでバック陣の演奏がどうかはよくわからないけれど、Otisの歌といえばこのホーン入りな音も含めているので、良いも悪いも無い。

という事で単純にOtisの歌唱を聴く。これまでにもライブ盤は何枚か出ているけれど、そのどれよりもここでのOtisは妙に元気がある。ソウルというよりロックなノリのものもある。

普段、こういう未発表モノがそのミュージシャンの最初に聴くものになるのは避けたほうがいいという事を言うのだけど、この作品ならそれも問題ない。









Otis Redding 『Live in London and Paris』