LAZYgunsBRISKY

女の子だけのロック・バンドというと、Super Junky MonkeyとLulu's Marbleを思い出す。ハードコアをベースに、強靭なミクスチャーを聴かせたSJM。なんとなく使ってみたファズが気持ちよくて、それがバンドの代名詞になってしまった様なLulu's。どちらも頭角を現したときから圧倒的な個性を持っていて、女の子のバンドだからという事とは関係なく存在感のあるバンドだった。



浅井健一がガールズ・バンドのプロデュースをするというニュースを見て、気になる事になったLAZYgunsBRISKY。今のベンジーが作る音をオレは聴いていないけれど、こういうニュースは気になるもので、そのベンジーが関わった作品がリリースされる前に1stとしてリリース済みだった『quixotic』を手にして、そしてベンジープロデュースの『“Catching!”』も手に入れた。

予想出来る様に、ロカビリーをベースにしたパンク寄りのストレートなロック。ギターは多少音色に気は使っているけれど、奇を衒うようなところは全く無し。今のところ歌詞は全て英語になっているのだけど、多分それは、カッコよくロックを作りたいという気持ちの表れ。

今の若いバンドの音というものはあまり知らないけれど、勝手な想像してしまえば、恐らくギミックのあるものが当たり前になっている。話題の、ヴォーカルの子がセーラー服で歌うバンドとか、スタイル自体がそれと言える。それ以外の新し目のバンドをとりあえずYouTubeなんかで見てみても、余計な感じを抱えていて、だけどそれが今のスタンダードという事なのだと思う。

それを考えれば、このLgBは逆にオルタナティブ。そして多分、今後音は変わっていく。今はまだ知らないものや表現しきれないものをこれから身に付けていくはず。普通、それを楽しみだという事を若いバンドには言うべきなのだろうけれど、今のこの音が好みのオレとしては、別に変わる必要は無いと言いたいというか、余計なものが付く事によって動きが悪くなるぐらいなら、研ぎ澄まされる方を見てみたい。

まあとにかく、この音が跳ねているような感触は、ジャズとかアヴァンとかをよく知らずに、ロックばかりを聴いて時間を使ってきたオレの様なモノにとっても魅力に溢れた音。









LAZYgunsBRISKY 『“Catching!”』









LAZYgunsBRISKY 『quixotic』