梅津和時 冬のぶりぶり2008 First Contact!

梅津和時のライブは今までに何度か見ているし、それによって優れたプレイヤーである事も知っている。だけど、特に好みな演奏家というわけではないので、その冠のライブをあまり見ていない。でも先週の『Sergey Letov Session』で、主役を完全に喰ってしまったその演奏を聴いて、今夜のピットインのライブに行く事を決める。3daysの初日の今夜がJim O'Rourke、ナスノミツル、田中徳崇という面子なので、ここで勢いをつけて場合によっては最終日も、、、と決めていた。



演奏中に常に回り続けるミラーボール。

裸と赤の光を反射し続けるミラーボール。



前に内橋外山セッションで、「今度はミラーボールを・・・」という冗談なのか本気なのかわからない話をしていたのを思い出した。

客席の天井に吊るされたこのミラーボールが常設なのか臨時なのかわからないけれど、強烈に邪魔だった。自分の前の席の人の背中や床や壁、そこら中に光が動き続ける。じゃあ目を閉じて聴けばいいと思って目を閉じても、結局光はわかる。これがアンコール終了までずっと続いた。



この演出を考えたやつは誰?



音の印象は残ってない。今まで見たライブでも色んなことがあったけれど、ライブ開始から終了までどうしようもないことは初めて。だから個人的には史上最悪のライブだった。



客席を見渡すと、特に気にしていない風も見当たる。だけど近くでも明らかにミラーボールをウザがってる人もいたし、下を向いて我慢して、結局中座した人もいた。演奏が気に入らないのなら2ndで中座せずに、休憩中に帰るはず。



忘れることの出来ないライブになった。即興のセッションという、音を拾って聴く為の場で、昔の場末のディスコの様にミラーボールを回し続けるセンス。音楽の印象を消すために回し続けたミラーボール。オレみたいな凡人には理解出来ないそのセンス。これがアートってやつですね。素晴らしい。