Rodney Crowell

Rodney Crowell。全く聞き覚えが無い名前。そういう人のCDを買うにはそれなりの理由がある。今回はJoe Henryがプロデュースという理由。またか。



Crowellはカントリーの人らしい。こうやって少しずつ、流れでこのジャンルの音を聴くようになるのは望ましい展開。だけど『Sex & Gasoline』は、どカントリーという趣ではなく、オルタナというのか、アメリカーナとでもいえばいいのか、とにかくそういう音。要するに聴きやすい。

ベースにはイメージとして持っているカントリーの感触はあって、その音に違和を感じなくなってきた事を確認しながら聴いていると、Dylanの作品が浮かんでくる。最近作だけじゃなくて、60年代からの作品も含めて。という事は、Dylanはアメリカーナなミュージシャンと捉えたほうがいいのかもしれないとか、そういう脇にそれてみたりする。

そういう事を考えさせるという事は、この作品がイマイチという様に見えてしまうかもしれない。実際自分で書いているのを読んでもそんな感じに見える。でもそういう事ではなく、何度も繰り返し聴いてしまっている状況がある。楽曲や音や歌声が、全体が整ったトーンで出来上がっていて、暗く無くハッピーでもなく、カッコつけることも無くだらしなく過ごしもしない、そういう普通のアメリカというか、なんとなくそういう事を想像させる。









Rodney Crowell 『Sex & Gasoline』




実はLW3にもDylanを感じていた。それは当然フォークなDylan。世評は高い最近のDylanの作品だけど、オレはイマイチと思ってしまっているという事は何度も書いているので少々しつこい感じだけど、この2枚の作品を聴いて、Dylanが次作にJoe Henryをプロデューサーとして選ぶ事ができたら、、、と、イメージ中。



Crowellのこの作品をアメリカーナって言っていいのかどうかと思って、そもそもアメリカーナってなんだよ?とか思ったりしていたら、このアルバムのレーベルであるYep Rocからメールが飛んできた。『Sex & Gasoline』がグラミーのContemporary Folk / Americanaにノミネートという知らせ。なんだ、やっぱアメリカーナでいいんだな。その意味はわかっているようでわかってないけれど、まあ、いい。



CrowellだけじゃなくとLW3もYep Rocからの作品。どちらもボーナス・トラックがYep RocのサイトからMP3で落とすことが出来るようになっている。なんとなく、こういう手法がいいんじゃないかと思う。アルバムに入れる気の無かった楽曲は、こういう風に聴けるほうがいい。

そしてYep Rocのサイトではサンプル代わりにアルバムの曲も1曲MP3で落とせる。オレはこういうやり方は有効な手段だと思う。LW3とCrowellの音をそこで試して、気に入ればCDを買えばいいわけだし。



というかなんというか、とにかくJoe Henryが絡めば外れない。