Altered States

今夜はAltered States19周年記念ライブ3daysの初日。ピットイン。3daysとは言っても、実は今夜だけがASの演奏と言える。2日目は3人のそれぞれのプロジェクトでの演奏、3日目はChicagoのカバー。だから個人的には、興味という点では初日2日目3日目の順。だけど今夜の客席は少々寂しかった。ここ数年のピットインでのASのライブで、最も少なかったはず。

1st2ndともに、4曲ずつの演奏。ここ1年ぐらいは、徐々に1曲の演奏時間が短くなる傾向。しかも今夜は、1stが35分に足りず、2ndも45分程度。かなり短い演奏時間。だけど今年見たASのライブで、最も面白いライブだった。ここで正直に言えば、今年のASのライブに興奮する瞬間は無かった。もしかするとASの演奏に飽きてしまったのかもしれないと考えたりもした。だから今夜の演奏は、もし、ここであまり楽しめなければ、今後は足が遠のいてしまうかもしれないと思っていた。

演奏する時間が短くなる事で、1曲の演奏を短く切る事で、その中に音が圧縮されていた。これまでもそれを試みているように思っていたけれど、どこか物足りない気分が残っていた。でも今夜の演奏は、それが結実したといいたい内容。持っているものを押し込める事によって、演奏した時間は短くても残るものは多くなった。

音として、今夜のナスノミツルの音に変化を思った。意図的かどうかわからないけれど、明らかに今までのASでのナスノの音よりも音が小さい。或いは重低音の扱いが少なかった。それによって内橋和久のギターの音の位置が変わり、ピットイン中に巻き散る音の印象は内橋。その中をナスノのベースがフレーズを叩き込んでいく。そういうライブになったと思う。そのせいで芳垣安洋の音の印象が少々弱い。それをライブ中にも感じていた。だけどアンコール、ここでの芳垣は内橋を挑発するような、らしい叩き。あっという間に芳垣の存在が戻ってきた。