Susanna Wallumrod

既にログにしたように、昨夜は『内乱の内覧 2008』を見に行ってたのだけど、メアリージェーンではPeter BrotzmannとPaal Nilssen-Loveのデュオ、さらに楽屋ではMats EilertsenのライブとSusanna Wallumroedのライブがダブル・ヘッダー状態で組まれていた。どれもこれも行きたいと思わせるライブなのに、重なってしまったのが惜しい。

と思っていたところ、今日の夜、ピットインでMats Eilertsen、昼の部にSusanna Wallumroedのライブがある事を知り、Mats Eilertsenも興味はあるのだけどここはこらえて、Susanna Wallumroedだけ見る事に決める。

Susanna WallumroedはSusanna and Magical Orchestraのヴォーカルのソロ名義。昨年『Sonata Mix Dwarf Cosmos』というアルバムをリリースしている。

ライブは、セットというやり方を排して行われた。妙に新鮮に感じる。CDで、Magical Orchestraの作品でもSussanaのソロでも、そこから受けた印象は静かな音の情景と、カヒミに通ずるような、小さな歌声。だけどライブでは、ピアノを弾きながら歌うSussanaは思ったよりもしっかりと歌いこむ。若干騙された感あり。でもその歌声はEddi ReaderやEmmylou Harrisを思わせるもので、オレ好みの歌声。その声とピアノの音が響き、それをドラムとギターがサポート。そのサポートは、優しく小さな音。時折イントロでそれらの音の主張もあるけれど、あくまでもイントロとしての役割に徹し、結局は歌の為の演奏に変わる。かなり小さな音で演奏し、コーラスも担当するドラム、時々存在すら忘れるギター。ライブ時には何者か知らなかったけれど、今調べてみて、ドラムのPal HauskenはIn the Countryのドラムで、ギターのHelge StenがSuper Silentのギターだと知って、そういう面子である事に驚き、でもその音に納得してしまった。

歌の為のライブ。淡々と、だけど見ている方向はハッキリしていた。強い音を聴く事が多いからこそ、余計に気持ちが持っていかれたと思う。