灰野敬二 / 大友良英

気がつくと10月。あっという間。もうすぐ年が明ける感覚。



灰野敬二大友良英のセッション。こんなの見つけて足を向けなければ、Tokyo Confluxに5日間通ったといっても片手落ちだろと、か、思いながらスーパーデラックス。きっとかなりの集客だと思い、いつもと違って開始予定時間に少々余裕のある状態で到着。まだ座れる状態である事にホッとして、適当なところに着席。きっと開演までにはギュウギュウだなと思ったのだけど、結局少々の立見がいる程度。

まあそれはいいとして1stセット。灰野は卓モノで演奏を始める。打ち込みだかサンプリングの音だかよくわからないけれど、とにかくそういうものでビートが出てくる。このパターン、GWのヒカシューのライブの前座で灰野がやってた時にも見たのだけど、個人的にこれは凄くつまらなくて、出鼻をくじかれる。大友はギターでフレーズするような演奏。その後、灰野はヴォイスだったりフルートだったりハーディ・ガーディだったりコンタクト・マイクかなんかで音を拾ってみたりするのだけど、もうオレは全然はまれない。白けている。この手の音楽に全く興味が無いのに知人に無理やり連れてこられて、「何あれ? 意味わからない」状態の人とほぼ同じような目線。こんな事初めてというか、近いのはGWのヒカシュー&灰野の時ぐらい。そろそろセットも終わる頃かと思った時に、灰野はギターに持ち替える。「え? まだ続けるのか?」と思う。それでもその辺りからの演奏はそんなに悪くなく、でもやたらセットが長い気がしてやはり気は乗らない。やっとセット終了。1時間30分ほどのセットだった・・・。

灰野と大友が退場し、それが休憩なのかライブの終了なのかよくわからず、でもなんとなく終わった雰囲気もあり、出口に向かう人達を見ながら腑に落ちないまま帰ろうとしていたら、「20分ぐらい休憩してもう1セットやります」とアナウンス。おい・・・、確実に10人以上は帰って行ったぞ・・・。まあいいけど・・・。

休憩中に大友が登場し、2ndが始まるかと思ったら「すみません、この辺でCDがいっぱい入った袋見ませんでしたか?」と声を出す。多分物販用に持ってきたのをその辺に置いたままだったのだろう。無事発見されて事なきを得ていた。笑かす。

そんなこんなで2nd。今度は灰野も終始ギターを演奏。大友ももちろんギター。で、このセット、1stと違ってカッコいい。大友がベース弦を上手く使いグルーヴを作る。それに灰野が音を乗せる。それだけで十分に刺激的な演奏。お互いに音を張り詰める場面もあるけれど、基本は大友が灰野に下地を用意する感じ。後半に差し掛かったところで灰野が歌う。何を歌っているのかオレにはよくわからないし、別にわからなくていい。それでもカッコいい。唯一、「骨まで愛して」っていうとこだけわかった。ここで灰野はアヴァンな音ではなく、コード・カッティングな状態のギターを弾いていたのだけど、この音がVelvet Undergroundのギターの音、特に『White Light / White Heat』のリズム・ギターの音に似ていて、そんなところまで喜んでしまったりする。

あっという間に終わった間のある2nd。実際40分ぐらいの演奏だったと思うけれど、それよりも短く感じた。演奏終了は23時に近く、その為かアンコールは無しだったけど、1stは強烈につまらなかったけれど、結局満足して帰宅。