systrum #8

一度生でParaを聴いてみようと思っていた。だけどタイミングが合わず、なかなかその機会に恵まれなかった。で、昨夜、思い切って代官山のUnitへ足を向ける。

『systrum #8』というイベントになっていて、3組のバンドが登場。最初の演奏はGROUPというグループ。ややこしい名前の上に、まったく予備知識無し。アヴァン界隈ではないだろうという予測しかない。要するに少し侮っていた。だけどこのグループ、なかなか気持ちのいい演奏をする。ベースの音の引っ張りが特徴的だけど、見て取れるテクニカルな事は演奏上には現れない。少し緩めのグルーヴを持続させる。この心地良さは、いつでもこのバンドの音に触れてみたくなるようなもの。音楽的には、レゲエをやらないMute Beatといった雰囲気(すこしレゲエっぽいところもあったけど)。こういう演奏に出会えるから、その日のメイン以外のものも聴きたくなる。

続いてはd.v.dというユニット。こっちは名前は知っていたし、ニアミス的に音には触れていなかった。ドラム、ビジュアル、ドラムというユニットで、映像を見せることをドラムと同列にしている。昨日の投稿にも書いたけれど、音以外の要素を持ち込むのに偏見があったオレは、そういう面でこのユニットとニアミスしてきたけど、ここでもまたしても、自分の偏見を思い知ることになる。全ての絵が面白かったとは言わないけれど、ゼビウスの壁のような障害物から変化して四角と三角が動き回るCGや、簡略化された人間の形をした映像の動き、そして、大昔のTVゲームのテニスのようなプログラミングは、ユーモラスで、引き付けるものがあった。音は打ち込みが先導し、2人のドラムが張りのある音で鮮烈な印象を作る。このユニットは、誰が見ても楽しめる要素を持っていると思う。

そしてPara。まあ、あまり書くことは無いのだけど、根底はロック的なグルーヴだと思った。CDを聴いたときはストイックな印象もあったのだけど、オレの思い違い。まるでRovoの別バージョン的な演奏もある。・・・なんか色々書きそうになってきたのでやめとくけれど、やはりこういう演奏は、頭よりも体で色々嗅ぎ取っていくもの。生Paraはそれを教えてくれる。