ZU

仕事の都合で、今日は東京にいないかもしれないという日だった。だけどそういう状況にならないことがわかり、折角の金曜だし久々にライブを見たいと思って色々探した結果、足を向ける事にしたのはスーパーデラックス。東京エールを飲みに行くという目的が大きかった事は否定しない。それというのも、今日のSDLXはZU。数年前にFantomasの前座としてのライブと、Altered Statesとのセッションを見たときの印象は決して良いものじゃなかった。それでも足を向けたのは、やはりSDLXというハコと東京エールの力が大きい。

ライブはZU単独ではなく、にせんねんもんだいというバンドがゲスト扱いの前座で演奏を行った。このにせんねんもんだいというバンドの名前は度々目にしていたけれど、全く気に留めてなかった。ぶっちゃけ、今日の今日まで「にねんせいもんだい」だと勝手に思っていた・・・。







ライブに行く前ににせんねんもんだいをネットでサクッと調べると、円盤系の若いガールズ・トリオである事がわかった。それだけでなんとなく勝手な憶測をして演奏を聴く。ギター&ベース&ドラムというシンプルな編成。歌うのかと思ったら歌わない。インスト。で、簡単に印象をまとめると、線の細めなBattles。なんかこの間もSDLXでBattlesなバンドを見たような気がするけれど、まあいい。とにかく、高速ではないスピードで、ロックとは違ったミニマルなリフを重ねていく。正直言って、最初の曲と、ZUのサックスが加わった2曲目まではイマイチだった。だけど3曲目の演奏はいい感じのグルーヴがあって、最後の4曲目は、それまでよりも展開を伴った演奏で、淡々とラインを弾いていたベースがカッコいいラインを用いたり、ギターの音も自由な感じになっていた。3人とも見た目もかわいらしく、最終的には思ってたよりも好感触。

で、ZU。何年か前から成長してるんか?という、勝手な上から目線で演奏を聴く。で、成長してました。前に聴いた時もそのパワフルさは感じていたけれど、今夜の演奏は強靭。ロック。ハード・コアとか、スラッシュ好きに受けそうな、ゴリゴリのリフを強烈に響かせる。今日来ていた客が普段どういう音を聴いているのか知らないけれど、もっと違う客層の方が向いている。ハコで言えば、ステージの高いオール・スタンディングなところでライブをやれば、モッシュがおきまくる事間違いない(但し、音の面ではSDLXと相性はいい)。そういう音。なんとなく懐かしい気持ちのオレ。でも、やはり血が騒いだ。10年ぶりぐらいにこういう音をライブで聴いたような気がする。1セットで演奏時間が1時間程度だったのもこのバンドにはあっている。なんか、また見たいかも知れない。でも、今夜のライブの音がよかったから、このバンドのCDは手を出しにくい。