Buddy Holly

渡邊琢磨が「Not Fade Away」をカバーしたせいで、久々にBuddy Hollyが聴きたくなった。高校生なガキの頃、ロックの始まりまで掘り下げてロックを聴いていた。Buddy HollyChuck Berry、Little Richard、Bo Diddley、Elvis Presley、Jerry Lee Lewis、Carl Parkins、Eddie Cochran、Fats Domino等々。MTVとかダサダサのハード・ロックがメインだった80年代の表のロックよりも、最もシンプルなロックの方がオレにはカッコよく思えた。名前をあげた中で、特に気に入っていたのがBuddy HollyとLittle Richard。それ以外はベスト盤ぐらいしか出ていなかったけれど、Buddy HollyもLittle Richardもオリジナル・アルバムの再発が数種類アナログで手に入る状況でもあって、ベストに入らないような曲も含めてよく耳にしていた。だけどそれらアナログはとうの昔に売っぱらい、Buddy HollyはCDも手放してしまっていた。聴きたいものはいくらでもあったので、それを手放した事には大して後悔もしてない。そして数年前、久々にBuddy Hollyを聴きたくなり、適当なベストを探した時に選んだのが『Gold』(リンクは日本盤だけど、オレが持っているのは輸入盤。まさかこんな適当なシリーズものがまんま日本盤になるとは思わなかった・・・)。いかにも企画ものシリーズという感じのダメダメ感満載なタイトルとジャケット。それでもこれを選んだのは2枚組みという事もあって、代表曲は網羅されているので、「あれが入ってない!!」という残念な気分が少ないから。唯一「Queen of the Ballroom」が入ってないのが心残りだけど、それは仕方が無い。

映画『Stand by Me』で印象的な使われ方をされた「Everyday」やJohn Lennonが『Rock 'N' Roll』でカバーした「Peggy Sue」、それに「Maybe Baby」あたりが日本ではおなじみの曲だろうか? そういうスイートな路線の曲もいいのだけど、やはり「Rock Around with Ollie Vee」、「I'm Lookin' for Someone to Love」、「Words of Love」(Beatlesがカバーしている)、「Oh, Boy!」、「Rock Me My Baby」、「Rave On」なんかの疾走感溢れるロックン・ロールがやはりカッコいい。カバー曲であるChuck Berryの「Brown Eyed Handsome Man」やLittle Richardの「Ready Teddy」をオリジナルと聴き比べると面白いし、「Not Fade Away」や「Well... All Right」は当時としては異色な感触がある。他にも「Down the Line」、「Tell Me How」、「Think it Over」、「Heartbeat」、「It Doesn't Matter Anymore」、「Crying, Waiting, Hoping」等も、さりげないけれど印象に残る曲。もちろん唯一の全米1位になった「That'll be the Day」も外せない。

曲の名前を多く並べてしまったけれど、改めて聴いてみると、Chuck Berryよりも優れた楽曲が多いんじゃないだろうか?と思った。

とにかく、時々こうやって自分の耳を作ったものを確認するのも楽しい。








Buddy Holly 『Gold』