Combopiano

今日もライブを見た当日に無理やり投稿。寒いので熱いうちに・・・。

今日も向かうはスーパーデラックス。なんかここに結構通うようになってしまった。ライブ・アクトはCombopiano。スケジュールを見たときはスルーしたのだけど、詳細を読んで今回も内橋和久参加と知り、ドラムがBoredoms千住宗臣と知って興味が膨らみ(といっても千住に大して興味は無い)、ゲストに内田也哉子と伊東篤宏と書いてあるのを見つけて見に行こうと思った。特に伊東のオプトロン。実は何故か最近オプトロンが見たい気持ちがあったので、これは行くしかないと思った。

客入りは上々。こういう状態を見ていると、Combopianoはメジャー側にいる事がよくわかる。別にそれに文句は無いのだけど、数日前にここから20人ぐらいでも分けられんか?等と考えるのは仕方がない事。のはず。

Combopianoこと渡邊琢磨の音楽を聴いているという意味では、多分オレは古株な方(でも一時期の作品は無視した)。でもよく考えてみると、この人の音楽や演奏者としての個性をよくわかっていない。説明できない。だけど昨年見たライブと今夜のライブは、オレがCDで聴いていたCombopianoの、少しだけ記憶していたイメージとは異なる。それもうまく説明しにくいけど、もっと風変わりなイメージがあった。でも正直言って、今夜のライブは殆ど驚くような場面は無し。昨年のライブのイメージが残っているから、「まあ、こんな感じだよな」という感じ。トリオでサクッと演奏している時は、音のイメージとしてはフュージョンだった。ちょっとだけアグレッシブな曲でも何か物足りない。音がビビッドに伝わらない。内橋の音ですらフィルターがかかった様に聴こえ、千住はつい最近Paal Nilssen-Loveの音を聴いてしまっているので不利。音楽の方向が異なるとはいえ、特に感想が残るような場面は無かった。2ndで内田也哉子がゲストで加わった時は、ヴォーカルの音が楽器と並列すぎて、声が伝わりにくいもどかしさがあった。そして結局、最も印象に残ったのは伊東が加わった演奏。内田也哉子も参加したままの状態での演奏だったけれど、ここでは見るという意味でも面白かったし、演奏に起伏があったのも良かった。だけど残念ながら伊東は1曲のみで退場。後はアンコールの演奏が良かった。余計な演出をしていたのがあれだけど、リリカルな渡邊のピアノに千住のピアノが不器用に絡む出だしから徐々にヒートアップして、終盤客席側から内橋が来て演奏に加わる。この演奏はこれまでよりも熱が高い感じで、面白かったと思う。




今日はちょっと辛口。だけど全体的にあっさりしすぎている。インスト主体なのにあまり長くない曲が続くのも、ライブの臨場感につながらないのだと思う。どうせなら曲間無しで矢継ぎ早に演奏するか、もっとインプロな場面を挿入して欲しかった。



といいながらも、Combopianoではなく渡邊琢磨名義で出る新作『冷たい夢、明るい休息』の先行発売はしっかりゲット。ライブの印象は良くないのになんでCDを買ったか?というと、SDLXに着くまで『Collected Works 2000-2007』を聴いていて、こうやって改めて聴くとCombopianoっていいんだよな、等と思っていたから。この新作が良ければ、オレにとっては渡邊琢磨の音は、そういう聴き方で付き合ってみたほうがいいのも知れない。