Friction

Friction再発プロジェクトもいよいよ最終章という状態。今回リリースされた『Zone Tripper』、『Live, Pass Tour '80』、『Dumb Numb DVD』で過去のカタログは全て手に入る状態になった。但し、『Remixxx + One』だけは黙殺されているけど。

Frictionのアルバムでオレが最も回数を聴いたのはこの『Zone Tripper』で、とにかくアルバムの1曲目、タイトル曲でもある「Zone Tripper」は、曲という単位ではオレの今までの時間において最も繰返し聴いた曲の一つ。「Zone Tripper」のイントロが始まった途端胸が高鳴る。何度聴いても相変わらず。ストップモーションを多用しながらも、疾走感は抜群。Reckはオレと同じ様に車の運転をしないようだけど、それでも生まれる疾走感。Brian Wilsonがサーフィンをしないのにあれだけのサーフィン・ソングを作りあげた事に似ている。そしてもう1曲、「Break Neck」も繰り返し聴いた曲。Reckの言葉は意味がありそうな意味がなさそうな、要するに何を歌っているのかよくわからないのだけど、「Break Neck」の歌詞は意味のわからなさではかなりのもの。まあ、単なる言葉遊びだと思うけど。でもよく考えたら、この2曲だけじゃなくて他の曲も繰り返し聴いてる。「Zone Tripper」が頭で「Break Neck」が後ろから2番目なのだから、イチイチ選曲するような性格じゃなかったので、CDをトレイに乗せたら後はそのまま聴き続けていた。









Friction 『Zone Tripper』




今回の再発でリマスターを施されているけれど、ちょっとギターの鋭さが減ったか?と思う。それよりもこのジャケット。何これ? ハッキリ言って今回の再発シリーズのジャケットはダサい。その最たるがこの『Zone Tripper』。オリジナルも決してカッコいいものじゃなかったけれど、わざわざ作り直してこれってどういうセンス? アメリカでTzadikが『Zone Tripper』をリリースしているけど、そのTzadikも実は何年か前にジャケットを作り直して、元々のHR Gigerのジャケットもカッコよかったし作り直したジャケットも悪くないのに、今回の再発のジャケットはひどすぎる。Reckがノーチェックだとは思えないので、Reckが良しとするなら仕方ないのだろうけど、今のReck取り巻きはしょうもないやつが多いんじゃないか?と思ってしまう。これならFriction2代目ギタリストに書いてもらったほうが絶対よかっただろ。『Maniacs』に収録した「Mind Bind」をボートラとして入れるのも蛇足だし、今更「Zone Tripper」のPVをmpgでCDに入れるのもどうよ? やるならオマケとしてDVDを付属すればいいのに。中途半端というか、パッケージングとしては完全に失敗作。