Eddie Vedder

昨年リリースされたPearl Jamの『Pearl Jam』は、個人的には「信頼できるロック」だった。元々はPJに対してそういう意識は無かったのにそう思わせるものだった。PJのCDと言うものはあまり持っていないけれど、今更辿らず、これからのPJを着目しようと思った。そういう風に思っているのだけど、PJぐらいのバンドになると、そうそうアルバムがリリースされることは無いとも思っているので、新作が出るのは数年後だろうと踏んでいた。その考えが正しいかそうじゃないかはまだわからないけれど、予想外のEddie Vedderのソロアルバム『Into the Wild』がリリースされ、若干複雑な気持ちでそれを手にした。

バンドかソロかによって音作りが変わってしまう可能性、折角PJが好きになったのに、ここでVedderのソロがイマイチだったら、PJの次作にもあまり期待しなくなりそうなオレの性格が「若干複雑な気分」を作る。だけど結果的に『Into the Wild』は、オレのPJへの興味を継続させるものになっている。全体的にアコースティックな感触で作られたこのアルバムを聴いて、これはどうしようもなくアメリカ人の作る音だと思った。最近になってオレは、如何にもアメリカ人らしい音作りのものにダサさよりも揺るがない強さが見えるようになってから、こういう音を作るアメリカのミュージシャンはそのルーツに根ざした音を作っているという解釈になり、それは多分洗練されるよりも強いものになる。そこに今のオレの皮膚感覚が共鳴している。









Eddie Vedder 『Into the Wild』