Jill Scott

フィリー・ソウルという呼称はよく聞くけれど、実際にそれはどんな音の事なのかは実はよく知らない。だからネオ・ソウルなJill Scottがそういうシーンに属していると言われてもピンとこない。だけどこの人のアルバムを『Who is Jill Scott?: Words & Sounds Vol.1』の頃から聴き続けているのだけど、それはThe Rootsがこの人を起用していたという簡単な理由。

Jill Scottの印象と言うのはあまり強いものは無い。他のR&Bな連中に比べればアクみたいなものを感じる事は少ない。だけど洗練されているというか小洒落ているというか、そういうセンスが他とは異なっていて、アフロ・アメリカンな音は聴きたいけれど胸焼けしそうな音を避けたい時は、Jill Scottの音は選択肢の一つになる。

肝心の新作『Real Thing: Words & Sounds Vol.3』は、これまでで最も耳にひっかかる。意地の悪い言い方をすれば、今までは聴き流してしまうようなアルバムであったという事も言えるのだけど、今回のアルバムは多様なスタイルが用意されている。こうやってじっくり聴くと、この辺のリズムはヒップホップを通過したものである事が良くわかったりもする。









Jill Scott 『Real Thing: Words & Sounds Vol.3』




ちなみに、購入したのはCD+DVDというパターンのヤツで、相変わらずDVDは未見。それなら通常版を買えばいいと思うだろうけれど、実はこのセットはCDもボーナスが2曲入っているので、そこに引っかかってしまった。