Mavis Staples

今までほぼ素通りだったMavis Staples。『We'll Never Turn Back』はANTIからのリリースで、加えてプロデューサーがRy Cooderであるという事が反応につながった。

カトリーナによる災害を受けてのものである事は購入前からわかっていたので、ここにブラック・コンテンポラリーなものを求めるつもりは元々無かった。楽曲は60年代の公民権運動時代のものや、伝承曲などが多く収録されている。根底にあるのはブルースやMavisの出自であるゴスペルで、それらが今の時代のR&Bとは全く異なったアフロ・アメリカン・ミュージックとして提示される。あまり気軽に耳にする気にはならないけれど、ただひたすら重いというようなものでもない。このアルバムの持っているテーマを知らなければ、この力強い音が受け継がれてきた事を単純に喜ぶべきもの。だけど真っ直ぐに向き合うにはもう少し、色んな事を知る必要がある。









Mavis Staples 『We'll Never Turn Back』