Thurston Moore

Thurston Moore絡みの作品は、Sonic Youthを外しても連名作だけでなくソロ名義でもいくらかある。けれど、通常のソング・フォーマットに則したもの、要するに歌モノの作品は『Psychic Hearts』ぐらいだったけれど、久々に『Trees Outside the Academy』が歌モノとしてリリースされた。

『Trees Outside the Academy』でのThurstonはメインで歌うのは当然として、他にはアコギが基本の楽器。Thurstonが弾くアコギを聴くのはこのアルバムが初めてじゃないけれど、アルバム全編でそういうものというのは恐らく初めて。だから『Trees Outside the Academy』はアコースティックな感触のSYのアルバムと言っても違和感は無い。そういう音でありながらも、やはりSYを思い起こさせる曲調。エレキで奏でられると諸にSYになりそうなものが多々ある。だけどそれがアコギで演奏される事によって、少し刺々しさが減退するのが、結構耳に心地良い。そして時折Neil Youngの様なギターソロが聴かれ、「やっぱ影響受けているんだな」と思ったら、そのギターはJ Mascisが弾いているものだったりする。









Thurston Moore 『Trees Outside the Academy』