Supersilent

即興演奏を行う為のユニットというのは昔からある。例えばGlobe UnityやAMMやCompany等がその代表で、短い期間ではなく、それなりに継続的な演奏活動を続けていた。だけどそれらのユニットから受ける印象は、良くも悪くも括りが広いもので、ユニット名というよりも一つの共同体の様な認識になる。

日本においても昔からそういうものは存在したのだろうと思うけれど、あまり頭に浮かばない。それを現在進行形という事で考えれば、一番手に名前を出したくなるのはAltered States。しかもASはユニットというよりもバンドという呼び方が似合う。だけど、ASはその初期や近年でも書かれた楽曲を演奏したものを作品として残しており、緩やかに即興主体のバンドに移行しながら、書かれたものを完全には捨てない事によって、各メンバーが別の活動で得たものを取り入れやすくしているように思う。

ノルウェーSupersilentは、その立ち上がりから即興のみに絞ったグループ。それはCDとしてリリースされているものからの判断だけど、これまでの全ての作品が即興による演奏が収録されている。最新作『8』も当然の様に即興による演奏集。

起承転結を感じさせるもの、起結だけのもの、起承だけのもの、起だけのもの、結だけのものと、掴みやすそうだけれども何度も聴き返してしまうのは、結局掴みきれていないという事。アヴァンな部分もあるけれど、楽器同士の鬩ぎ合いではない。楽器という言い方も何か違う。でもあえて言えば、Supersilentという楽器が音を出しているように思える。









Supersilent 『8』




『8』をオレは輸入盤で買ったのだけど、それを手に入れたのは9月の中旬だった。某サイトで日本盤のリリースが10月下旬で、さらに輸入盤がそれより先に日本で出回る事は難しいと書いてあり、だけどRune Grammofonでは通販で購入可能になっていると報じていた。それを読んでなんとなくRGのサイトに行きオーダー。ネットで気軽に海外から取り寄せが可能になってからそれを何度も実行しているけれど、その購入先はアメリカ、しかも殆どがNYだった。そして大体一週間程度で手元に届いていたので、なんとなくノルウェーはもっとかかるだろうと思っていたけれど、確か5日ほどでオレの手元に届いた。これは結構ビックリな事だった。

Rune GrammofonのCDが日本盤でリリースされるようになったのは2年ほど前からで、だからSupersilentの『6』の頃にはまだそうなっていなかった。オレはSupersilentのCDは全部輸入盤で買っていたので、日本盤がリリースされた時に紙ジャケで値段も輸入盤をあまり変わらないものになった時にちょっとむかついた。そしてDVD作品の『7』は、輸入盤よりも日本盤の方が早く出回った為日本盤で購入。このまま今後は日本盤でSupersilentの作品を購入する事になるかと思ったけれど、いち早く聴きたいという感情が勝ってしまった為、結局輸入盤になった。まあ、CDの並びを考えれば別にこれでいいのかも。