Meshell Ndegeocello

CDのインプレが滞りがちになってきた。



The Article 3 EP』から待たされること半年と少し。やっとリリースされたMeshell Ndegeocelloの最新アルバム『World Has Made Me the Man of My Dreams』。期待度はかなり高い。

が、ふたを開けてビックリ。全13曲のうち、『The Article 3 EP』に収録されていた曲が5曲収録されている。そして『The Article 3 EP』は全5曲。

気を取り直してアルバムを聴く。EPを聴いた時は曲毎に思うことがあったけれど、フルレングスと言えるサイズになって聴いてみると、全体の起伏や楽曲ごとの方向性の違いは感じながらも、それでも統一感を感じる。その統一感は根底にブルースを感じると言うか、なんとなくCassandra Wilsonを思い浮かべさせる。Cassandraの様な強力な歌声ではないけれど、そこに通ずるブルースがあって、だからJMTのCassandraではなくBlue NoteのCassandraが思い浮かぶ。だけど楽曲のポピュラリティー、そこにつめられたアイディアの多用さはNdegeocelloの方が上手。一聴すると夜の音が多く感じられるけれども、最近の冷えた空気のなかでは、朝から聴いてもしっくり来る。

Meshell Ndegeocello名義では『Comfort Woman』以来という事になるので5年ぶりと言えるのだけど(『Dance of the Infidel』はThe Spirit Music Jamiaというプロジェクトのアルバム)、待たされた甲斐があったと言えるクオリティーの高さ。結構繰返し聴いているけれど、まだまだ飽きない。

ちなみに『The Article 3 EP』に収録の5曲のうち4曲は全く同じテイク(だと思う)。「Elliptical」だけ少し音がいじってあり、さらにEPに比べてエンディングが3分近く長くなっているのだけど、そこにはGraham Haynesのソロがフィーチャーされている。









Meshell Ndegeocello 『World Has Made Me the Man of My Dreams』