The Groovers

ハズカシめの歌詞といえば、Grooversの歌詞にもそういう部分はある(ところどころに佐野元春の影響有)。というか、日本のポピュラー音楽っていうものはそういうものの方が圧倒的に多いと思う(他国はよくわからん)。なのでミスチルだけがそういうものの様な書き方をしたのはバランスが悪く見えるだろうけれど、それはここへの伏線だったりする。

最近、初期の4人編成の時のアルバムや、新品では手に入りにくかったものが再発され、なんとなく知名度が上がる兆候がある。その再発はGrooversの新作ライブ・アルバムの『Rough Triangle』にあわせてのリリース。この『Rough Triangle』はアルバム完成前に資金を集めるAdvance Membershipという独特のシステムでの先行発売があったのでオレは6月には手に入れていたのだけど、投稿のタイミングを逃してしまっていた。

Grooversの正式なライブ・アルバムというのはこれが初。以前に『Very Best of the Groovers』の初回にボーナスとしてライブ・アルバムが付いていたのだけど、あれはあくまでもオマケ。

『Rough Triangle』はタイトルにあるように、スタジオ・アルバムに比べれば当然ラフでワイルド。タフでグルーヴィー。だけどクール。カッコいいとダサいの境界線だったりもする。例えばオレが桜井の歌い方がイマイチに思ったように、藤井一彦の声や歌い方が気に入らない人もいるだろう。でも、オレは藤井の声も歌い方も気に入っている。これが最上と言うつもりは無い。だけどオレにはカッコよく聴こえる。自分にとってイマイチに思えたものには批判的に見える態度を取るけれど、自分にとってカッコよく思えるものは例え他者の否定があっても気にならない。それが結局そのバンドを支持する者のサガみたいなものだと思う。なのでミスチルのファンもオレも、結局は同じ穴の狢。



ちなみに藤井は4人時代は歌っていない(はず)。脱退した西村茂樹がヴォーカルだった。だけどオレはその頃はGrooversを知らないし、あまり興味が無い。なので再発モノも手が出しにくい状況。

普通、バンドのヴォーカルが抜けてしまうと、そのまま解散してしまう事が多い。その事態を凌ぐ為に藤井は急遽ヴォーカルも兼任したようだけど、それには多分に意地になった部分があるのかもしれない。だけど結局その判断は正しかったと、オレが勝手に断言する。









The Groovers 『Rough Triangle』