unbeltipo

ライブのインプレの後にCDのインプレというのは順番が違うような気はするけど、最近何か書くのが億劫になってきつつあるので勢いで。

3rdという言い方でいいのか、unbeltipoの新しいアルバム『Pheasantims』は、トリオでの演奏を今堀恒雄が編集して仕上げた作品。前のライブで、「ずっと編集していたい・・・」という様な事を言っていたので、『Joujoushka』以上にいじられまくった音になっていると予想していたのだけど、あまりそういう印象は無い。勿論、トリオでの演奏以上の音色が加わっているのだけど、なんとなくあの三人ならこれぐらいの音はライブでも表現してしまいそうな感じがある。

誰にでも判りやすく言えば、『Pheasantims』はプログレだと言える。とは言っても、オレが聴いた事のあるプログレにここまでの濃密な時間は刻まれていない。圧倒的な情報量はそのまま今堀の頭の中に直結するのだろう。それでも頭でっかちにならずにグルーヴするのは、ナスノミツルのベースだからだとしか言えない。そしてここで強く存在感を放つのは佐野康夫のドラミングだったりする。断言してしまえば、CDというメディアでここまでのドラムは聴いた事がない。

このアルバムを聴いて、なんとなくBattlesの1stフルを聴いて高い評価をしている連中がどう思うのだろうか？と思った。ファン層が重なるとは思えないけれど、オレが中途半端に思ったあのアルバムが辿りつけなかった音が『Pheasantism』には詰まっていると思う。









Unbeltipo 『Pheasantism』