Otomo Yoshihide's New Jazz Orchestra

ONJOに対してオレは、大友良英のプロジェクトの中ではあまり好きではないと言っているようなものだけど、昨夜は久々のライブという事で、結局見に行ってしまう。もちろん音楽的な興味から行くわけで、決してカヒミ・カリィが目当てでは無い。

ライブアルバムを出す事によって、次の展開へ進む事を決めたというような事を大友のブログで読むことができるけれど、果たして本当に変貌できるのか?、という興味がわいた。面子を入替えずに新たな展開という事は、例えばGround-Zeroが結構激しくメンバーチェンジをしていた印象があるのに、いまやそのG0と同じぐらい重要なバンドになってしまったONJOを、次という所に動かせるのか? とか、まあ、そんな大げさに考えて見に行ったわけではない。そして今までと今のONJOの違いは、曲という形で提示された。

1stセット、セットをフルに使った1曲を演奏。セッションではない形である事がある意味ONJO(QとかEも含む)の存在理由だったと思う。そしてそれは、長尺の曲をあまり使わないという事に関係する(と思う)。だけど昨夜の1stはそういうONJOではなかった。始めから1時間近く演奏する事を念頭に置いたジャズの曲というものが今までにあったかどうか知らないけれど、とにかく1stの曲はそれという事になる。とはいっても、所謂ジャジーな楽曲ではない。だからあれがジャズだったかどうかはよくわからないけれど、まあいい。とにかく、昨夜の1stの演奏を聴いて、オレはONJOが好きになった。翌日に控える12人編成からマイナス4した状態は、ONJOというよりONJEと言ったほうがよさそうなサイズだけど、その分各々の音が主張する。発展途上な状態なのかもしれないけれど、だからこそ面白かった。これから演奏を続ける事によってまとまった状態になるのだろうけど、刺激という意味では昨夜の状態が面白い。

2ndは今までのONJOが演奏した曲をやった。そこには1stのような危うさは無いけれど、それでも以前よりもよりフリーに感じた。

という事で、いきなりオレの中の株が上がったONJO。面白いと思える音が増えるのは嬉しい事だけど、これからはONJOのライブも注目していかなければいけないかと思うと、結構大変かもしれない。なぜなら、何故かONJOの時は客の数が多いから。