Paul Bley

多々聴いているわけではないけれど、全然聴いていないわけでもないPaul Bleyの音楽。要するに中途半端な印象しか残っていない。だけど彼のポジションみたいなものは嫌いじゃないので、無視もしにくい。ECMからリリースされた話題の新作『Solo in Mondsee』。話題に鳴っている理由は、『Open to Love』以来のECMでのソロ・レコーディングだからだと思う。よくよく考えてみたら、Bleyの新作がリリースされて即購入した事は無かったので、この機会に聴いてみる事にした。収録されているのは全10曲。全てがインプロらしい。

ソロだから、かも知れないけれど、音が浮遊する感じというのがオレの感想。上手く言えないけれど、白昼夢のような音で、強く意識に刷り込まれると言うよりも、音が霧状になり、その中を歩いていると気が付くと覆われていたという感じ。ガツンと来ない分少し中途半端な気もするのだけど、それが個性的でもある。演奏のスタイルとしてはメロディーと紡いでいくタイプだろう。時折鋭い音もあるのだけど、それはコントラストとして使っているという感じで、それがいくらか耳が反応しやすい部分につながる。但し、やはりピアノの音がクラシック的かも。少し苦手。









Paul Bley 『Solo in Mondsee』