Mono Fontana

アルゼンチン音響モノで名前は目にしつつも、そのスタイルがわかるようなものに触れる機会が無かったMono Fontana。Kabusachiに続いてIntoxicateからソロアルバム『Cribas』のリリース。

『Cribas』は、Fontanaの弾いたピアノと現実音のサンプリングや打ち込みのようなリズムが絡む形で音楽が構成されている。絡むといってもあくまでも主軸はFontanaのピアノで、他の音は後から取って付けたように配置されていてる(とは言っても、リズムのあるものはそれにピアノを被せたと思う)。所謂ベース音が配されていないので、カナルで聴いていても外の音が耳に入ってくる。淡く音が流れていくとも言えるけれど、そういう音であっても何かを聴いた感触は強く残る。主軸がピアノと書いたからには、それが主役だと言いたいのだけど、特に意識を集中せずに聴いていると、現れては消えてゆくピアノ以外の音が印象に残りピアノがバッキングに聴こえ、簡素な印象でも伝わるものは多々あることに気付く。









Mono Fontana 『Cribas』