UA

Bjorkの次にUAというのもなんだけど。最新シングル『黄金の緑 / Love Scene』は、『Golden Green』というアルバムの先行シングル。シングルはもちろんアルバムのプロデュースは、『Breathe』に引き続き内橋和久。『Breathe』は内橋らしいエレクトリカルな音が多用されたものだった。だけどその音にUAはオレの苦手なUAの声で対応し、個人的にはあまり気に入っていない。『Golden Green』も内橋プロデュースという事で同路線かと予測したけれど、『黄金の緑 / Love Scene』はその予測とは違う展開。「黄金の緑」は内橋の作曲で「Love Scene」は朝本浩文の作曲なのだけど、どちらも初期のUAを髣髴させるメロディーになっている。そして曲調もミドル・テンポな為か、UAもあまり力まず歌っていて気持ちのいい仕上り。どちらもアレンジは内橋。「黄金の緑」は松本治の管楽器がメインを奏で、あまり音量を使っていないエレクトリックな音やアコースティック・ギターを左右に上手く配置し。UAの歌い方は、「雲がちぎれる時」とか「悲しみジョニー」を思い起させる。「Love Scene」は一瞬アナログからサンプリングでもしたか?、と思わせるようなヒスノイズが特徴的。楽曲はいかにも朝本印のメランコリックさがあり、それを松本の吹く管楽器がより染み入るように音を添える。これはかなり・・・。

どちらもタイコは外山明で、こういう決まった楽曲の中でも外山を感じさせる音が使われていて面白い。さらにベースが鈴木正人で、「Love Scene」のヴィブラフォン高良久美子、そして「Touch Me Not」のトロンボーンには青木タイセイまで加わっていてニヤニヤしてしまう面子。

「黄金の緑」と「Love Scene」は両A面という設定(CDにB面があるのか?と)。加えて二つのトラックが収められ、そのうちの「Golden Green」は、黄金の緑」の英語バージョン。もう一つの「Touch Me Not」は羽鳥美保の作詞作曲。こっちはパーカッションでリズムを構成しているのだけど、クレジットを見ると内橋のプログラミングらしい。そしてこの楽曲ではUAがオレの苦手な声を使っている事と、「てぃんさぐの花」という唐突な沖縄語が出てきて、あまり気持ちのいいものじゃない。こういう時に思うのだけど、日本語の歌詞なのにサビで突然英語になったりするのは、やはり英語が母国語の人から見れば違和感あるだろうと、再認識。









UA 『黄金の緑 / Love Scene』