Combo Piano

Gee Wee、じゃなくてGW。こんなに長い休みになるのなら、二〜三日田舎に顔出しに行けばよかったと思いつつ、暇なのでなんかないかとチェック。ピットインはあれだし、クラシックスもよくわからんものやってる。うーんと思いながらスーパー・デラックスもチェック。Combo Piano? そういえば、今年の初めにもSDLXでライブやってて少し興味あったけど行かなかった。共演に内橋和久と芳垣安洋と書いてある。昨日の今日であれだけど、行ってみるかと思い、東京ミッドタウンが出来た最初のGWという鬱陶しい事この上ない六本木に向かった。

鬱陶しいと言いながらも、渋谷からバスで向かったので、東京ミッドタウンどころか六本木ヒルズの喧騒にも巻き込まれずSDLXに着く。とりあえず東京エールを手にして、適当な席に着く。それを落ち着いて飲み干し、もう一杯と思っているとメンバー入場。サクッと飲み干すべきだった・・・。

ん?、ドラムが芳垣じゃないな、と思ったけど、まあいい。内橋は居るし。その名前を知らないドラムと内橋、渡邊琢磨の(電子)ピアノにチェロが加わるという編成。まずはインストを二曲ほどやる。ちょっと内橋の音が小さい。対して琢磨のピアノの音がデカイ・・・。と思っていると、『Growing Up Absurd』でヴォーカルを担当していたEmmett Kellyとベースが加わる。そこからは歌モノ。うーん、Emmett Kelly、華奢。SDLXで見た外国人といえばノルウェー人ばかりだったので、基本180cm以上だったけど、背も高くないし線が細い。歌声もやはり華奢。まあ、悪くはないんだけど、なんとなく微妙。と思っていると、おもむろに女性が歩いてきて、マイクを手に取る。内田也哉子だ。一昨年のSigh Boatのライブでは遠めだったけれど、今回は距離は近い。この人が本木雅弘と結婚した時は他人事ながら「なんでその子?」と思ったけど、モッくんの目は正しかった。今は美しいです。Sigh Boatの付き合いでの参加なのだろう。その也哉子は数曲でEmmett、或いはソロで歌い、引っ込む。ちょっと音にかき消される部分もあったけれど、抑揚の効いた歌声はオレの好み。その後は琢磨も引っ込んでEmmettのソロの楽曲を二曲ほど。さらに琢磨が戻ってCombo Pianoとして演奏。大体1stはこんな感じでほぼ歌ものセッションだった。

休憩を挟んでの2ndはインスト・セッション。もしかしたらここで芳垣登場かと思ったけれど、そうはならず。ま、ドラム・セットの組みなおしもしてなかったし、そんなもんだろう。このインスト・セッションは、ピアノ・ギター・ドラム・チェロの編成。セッションとはいっても楽曲を伴ったもので、方向は事前に決まっている。1stからそうだったけれど、琢磨が手を上げて指示を出す場面が多々見受けられ、ソロなどを何小節やるかは琢磨の判断で進んでいた模様。なので「もうちょっと弾かせろよ・・・」と思う場面もあり、その辺は不完全燃焼の感がぬぐえない。まあ、あくまでもCombo Pianoという冠だから仕方ないけれど。1stに比べれば短めの2ndが終わり、アンコールは琢磨がソロで演奏。リリカルな曲だったけれど、ちょっと音がなあ・・・。

なんやかんや書いたけれど、内橋はらしい瞬間も見せていて、大きく不満はない。楽曲の中でアプローチする内橋のソロというものはほとんど聴いていないので、そういった意味では個人的には貴重なものだった。琢磨の印象は、とにかくピアノの音が大きすぎって事。主役だから仕方ないけれど、でもバランス悪い。それと、アドリブの瞬間とかを聴いても特に引き込まれるところはなかったので、正直、プレイヤーとしての面白さを感じる場面は少なかったけれど、唯一、この人の左手は良かった。特に2ndではベースを配さなかったという事もあるのだと思うけれど、ウネウネとベースラインを弾いていて、これはちょっと良かった。