Nels Cline

こっちもタイミングを逃していたけど、このタイミングで。昨年リリースされたNels Clineの『New Monastery』は、Andrew Hillの楽曲をカバーしたアルバム。演奏はアヴァン 〜 ロック寄りかと思いきや、ジャジーな瞬間も結構ある。ジャズ・マナーというべきか、ソロ回しなんかもキッチリやったりして、なんか微笑ましい。ラッパやバスクラの好演も耳に残るけれど、やはり主役のNelsのギターは一味違う。今までNelsのジャズな演奏を聴いた事がなかったけれど、文句無しに決めてみせ、そして持ち味であるアヴァンな場面では圧倒的な音を聴かせる。現在最高峰のギタリストの一人である事は間違いない。凄いギターというと必ずJimi HendrixとかEric Clapton等の昔の音を聴くことになっているような習慣があるけれど、でも現代のギタリストはそれよりもっと凄い音を出す。時代性を考慮しながら音を聴くのもいいのだけど、単純に凄いギターを聴きたいのなら、Nelsを外す事は難しい。









Nels Cline 『New Monastery』