Friction

さらにしつこく続けて、『Dumb Numb CD』。これがオレの最も好きなFrictionのアルバム。『Replicant Walk』から1年半後のライブを収録を収録したもので、Frictionとしては珍しくギタリストが二人いる編成。とにかくこのアルバムは、『Friction』のスピード、『Skin Deep』のヘヴィネス、『Replicant Walk』のポップを全て押し込めていて、音の方向だけ聴いているとロックという言い方すらしにくい部分もあるのだけど、根底に流れているどうしようもなくロックな部分が、Frictionという枠によって表現されているというか、なんていうか、よくわからん。とにかく、ここに収録された10曲は奇跡的なパッケージだと思う。傑作。









Friction 『Dumb Numb CD』




この『Dumb Numb CD』を先に聴いた事が、『Replicant Walk』を多少ぬるく感じる最大の要因。それぐらい、『Dumb Numb CD』に刻まれている音は圧倒的。チコ・ヒゲとラピスの鋭利な絡みとザクザクした感触のギター、実はレックの次にFriction在籍期間の長い佐藤稔の重いリズム、そして重い音を奏でながらも、聴かせどころでは存在感が三倍増しのレックのベース、カッコよすぎ。



今回の再発ではリマスタリングが施されていて、ライナーにも書かれているように、元のCDよりもギターの音が明瞭になった。その分、ベースとの対比がより明確になり、さらにカッコいい音になっている。ジャケットは、オリジナルを少しいじっていて、個人的にはオリジナルのジャケの方がいい。



『Dumb Numb CD』にはその映像バージョンの『Dumb Numb Video』というビデオがある。今回の再発プロジェクトは、発売時期未定の『Zone Tripper』と『Live 1980』で終了らしいのだけど、なぜ『Dumb Numb Video』のDVDが出ないのか?、もうオレのビデオは擦り切れている。