近藤等則

近藤等則と言えば、日本のフリージャズ・シーンにおいて最も有名な人の一人。だけどライブどころかCDもあまり聴いていない。でも、昨年Tzadikから出た『風狂』は、そのレーベルとトランペットの無伴奏ソロという事に惹かれて購入した。その『風狂』はなかなか良かった印象が残っていて、そしてたしか先月のイクエさんのライブで貰ったチラシに近藤のソロ・ライブ(『地球を吹く』らしい・・・)があるという事を知り、最近まで悩んだ末に今夜行ってきた。

という事で、久々にライブ当日の書き込み。

場所は富ヶ谷にあるハクジュ・ホールとかいうところで、今回はじめて行った所だけど、少々距離はあるけれど、ウチから歩いて行けないことも無い距離。一応、小さい編成のクラシックなんかに向いているホールのようで、ちょっと格調は高い(もぎりのお姉さんもがちょっと可愛い)。当然シートはあるけれど指定ではなく、何処でも好きなところに座っていい状態なので、適当に座る。

開演時間から程なくして近藤登場。今年のライブ鑑賞の締めに選んだライブだから、当然期待値は高い。さて・・・、と、興味津々でその音に耳を傾ける。



が、



寝てました。オレ。







ソロとは言っても結局音をいじるもろもろと、リズミックではないけれどシーケンサーで操作されているシンセの音が鳴っていて、もう殆どアンビエントを聴いている気分。これはマズイと思い、時々「ビクッ」となりながら頑張っていたけれど、大きな拍手の音で目が覚めた・・・。2ndまで20分ほどの休憩。煙草は2フロア上の9階で吸っていいという事で、目覚ましがてら9階でタバコを吸う。そこは室内ではなくテラスなので寒いけれど、渋谷の夜景をボーっと見つつ二本目に火をつけると、「間もなく始まりまーす。お早めにお席にお戻りくださーい。」と、係員がやってきた。慌てて吸って、とりあえず席に戻る。その戻るまでの間、「思い切って帰るか?」と考えたけど、「ダメならダメで、寝てやれ」と、思い直し席に座る。

2ndが始まる。今度はリズミックな打ち込みをバックに近藤のラッパが鳴り響く。いくらか時間がたっても眠くならない状態にホッとして、無事演奏を聴き終わった。



その後なんか今夜のライブのスクリーン代わりの布とか、それに写っていた絵とか、空間デザインとか、そういうのをやった人を称えてアンコール。このアンコールもリズミックな音で、まあまあだった。



という事で、とにかく1stは寝た。こんなの初めてだったかも。仕方ない。2ndのリズミックなトラックは、先進的な音というほどでもなかったけれど、「これはこれで有りか」というレベルではあった。ただ、オレは近藤が無伴奏で演奏するものだとばかり思っていたので、ちょっと当てが外れたし、ラッパそのものの音もエフェクトがかかったりエコーがかかったりで、飽きてしまうのは仕方が無いものだと思う。用意されたトラックの上に一人で音を載せるなら、無理やり長い演奏をするのではなく、もっといろんなことを考えるべき。見たことは無いけれど、もし、田村夏樹がソロで演奏するライブがあれば、オレが眠るような状態は考えられないし、丁度一年ぐらい前のArve Henriksenのライブと比べても、もう一度聴きたいのは断然Arveの方だという事は書いておく。




えーと、今日はまあアレなんで、実は色々ごちゃごちゃ書いたものもあるのだけれど、なんかそれもそろそろどうかと思ったので破棄。凄く感傷的だし。ただ、聴ける時間はJoe Strummer & the Mescalerosの曲を聴いていた。というか、今も聴いている。