Zanussi Five

先日のライブでかなり気に入ってしまったベースのPer Zanussiのユニット、Zanussi Five。名前すら知らなかったけれど、ライブの物販で「何かベースの人のないですか?」と訊ねて薦められたのが『Alborado』。ユニット名からもわかるように、Zanussiがイニシアチブを持っている(ちなみにMZN3のサックス奏者Kjetil Møsterも参加)。MZN3は演奏面で3者の力関係を均等にするような考慮がされていると思うけれど、ZFはZanussi自身の思うものを前面に押し出しているはずで、これを聴けばプレイヤーとしての力量だけではなく、作曲編曲を含めたトータルなミュージシャンとしての力量をうかがうことが出来る。例えばMZN3はスピードやパワー、重心の低い音等が頭に浮かぶけれど、ZFにおいてはより理性的、知性的で、暴力的な音をゴリゴリに押し出したりはせず、要素の一つとして扱っている。そのバランス感覚と作曲のセンスが高く、恐らくハードなジャズをあまり好まない連中でも、ZFは耳に馴染みやすいと思う。









Zanussi Five 『Alborado』




ノルウェーとか北欧のジャズについてはwww.grinningtroll.comというサイトが詳しくて、そこを見ていてわかったのだけど、Zanussiは元々Wibuteeのメンバーだった。しかも、『Playmachine』まで参加していて、最新作の『Sweet Mental』には参加していない。オレはその『Sweet Mental』があまり気に入らなかったのだけど、それはもしかするとZanussiが担っていた部分が消えた事によるものなのかもしれない。そのZanussiをライブで聴いて気に入ってしまうという事はちゃんとした必然だったという事になる。