Alva Noto / 坂本龍一

渋谷C.C.レモンホールと聞いて、「どこ?」と思ったら、渋谷公会堂のことだった。最近流行の名前を売って、スポンサー料でも貰っているのだろうか? まあとにかく、今日はそこでAlva Noto坂本龍一のライブを見てきた。昼の15:00スタートって、プロの演奏家のライブでこんな早い時間のライブを見るのは久々。でもわざわざ今日を選んだのは、今日の18:10から日本シリーズの放送を見ている予定だったからなのだけど、、、。

ステージには坂本が弾くピアノと、Notoの使うPoweBookが2台が置いてある。ほぼ定刻の15:00にスタート。演奏は勿論、この2人の共演作である『Vrioon』、『Insen』、『Revep』からの選曲で(多分)、Notoの放つリズムやパルスに、繊細で音数の少ない坂本のリリカルなピアノが音を乗せていくというもの。どういう演奏になるかの予測はCDを聴けば十分にわかるし、それから外れることも無いという事もわかっていたけれど、ある程度音響の整理された状態でNotoの音を聴きたかったという目的の為に行ったライブなので、今回も特に坂本には着目していない。上下左右から飛んでくるパルスを、クラブなどのスタンディング・スタイルではなく、ホールで着席しながら耳を傾けるというのはなかなかよかった。




このツアーのチケットも、一部を除いて完売状態のようだけれど、それがオレには嫌な感じがする。それは、Notoと坂本の共演したCDは、そんなに売れているとは思えないという事がある。それなのにこれだけのチケットがはけるというのは、単に坂本ならばOKという、ツマラナイ理由で見に来た客が多いという事になると思う。実際周りを見ても、寝ているヤツや、ブツブツ小言で何か言うヤツ、落ち着いて聴いてられずにそわそわしているヤツなど、「ツマラナイなら帰れよ」と、言いたくなるような輩が目に付いた。この人達が今回のライブを面白くなかったことはよくわかる。それは、今回のライブは坂本にイニシアチブがあったものではなく、あくまでも、Notoの音の上に、坂本のピアノが乗っているものなので、それが彼らの思ったものとは違う音だった事は当たり前の事。



まあ、そうは言っても、オレと同じ様にNoto目当ての客もいただろうし、このライブからNotoやエレクトロニカに興味を持つ人たちもいるはずなので、色んな功罪があるのが、ビッグネームという存在なのだろう。