Bruce Cockburn

新作『Life Short Call Now』の国内盤が出るかと思って夏の頃から待ってみたけど、そういう気配も無いので結局輸入盤を購入。Bruce Cockburnは元々よく聴いていたわけじゃない。というか、オレの愛読するMMでのマーク・ラパポート氏のコラム「じゃずじゃ」で、そこで取り上げていた『You've Never Seen Everything』に反応。表層から沸き立つ音の強さにはまった。インスト集の『Speechless』を経て発表された『Life Short Call Now』は、前作のような冒頭からのわかりやすさは無い。表面上は軽やかな音ではじまるこの作品は、もし数年前のオレなら興味を持たなかったと思う。だけど今はこの音からはじまるロックの凄みを感じれるようになったと言うか、まあ、そういう事。同じ名前のSpringsteenとも通ずる説得力溢れる歌声は、年を重ねてもロックを続ける理由の一つだと思う。あまりエフェクト処理をせずに、素のままの音を多用するCockburnの作品ならではなのか、ベースも管もストリングスも、ほかのロックとは違う響きになっていて、だからこその求心力溢れる音は、多分古びることは無い。






Bruce Cockburn 『Life Short Call Now』