The Red Krayola

今のところ最新作の『Introduction』を気に入って、今度来日したら逃さずライブを見るつもりでいたのだけど、8月に発表になったスケジュールを見て、単独公演が無い事に不満。とにかく東京公演の中から、一番よさそうなサポートとしてZeni Gevaのタバタのセットと、いつかは一度ライブを見てみたいと思っていたあぶらだこがセットになった昨夜のライブ(o-nest)に行った。

18:00開場18:30スタートといいながら30分以上開場が遅れて、もちろんその分開始も遅れた。ちょっとイラツキ気味、、、。

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補足。ネットで調べると、昨夜は元々18:30開場、19:00開演となっている。だけどチケットには18:00開場18:30開演と書いてあって、どこかで開場の時間が変わったのだと思う。とにかく、結局開演が遅れたのは10分ぐらいという事をさっき知った。

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最初に登場したのは湯浅湾。書きたいことは色々あるけど、割愛。個人的には好みではない、とだけ書いておく。

続いてのタバタ。これも割愛。ちなみにZeni Gevaはまあまあ好きなバンド。でも、昨夜のパフォーマンスは好みではなかった。

そしてつづいてはあぶらだこ。ここまで、個人的には無くてもよかったというか、無かったほうがよかった前座に付き合っていた状態で、もしあぶらだこがつまらなかったら、かなり嫌な気分になる。が、あぶらだこは凄かった。圧倒的な存在感。ライブでもガシガシ決めてくる変拍子。カッコいい。よくこんなリフに合わせきれるもんだなと、あっけにとられる。

あぶらだこで気分を持ち直し、やっとメインのThe Red Krayola。なぜかベーシストが来日できない事になったけれど、Mayo Thompson(G,Vo)、Tom Watson(G)、John McEntire(Ds)、Charlie Abell(Accordion)に加えて、Jim O'Rourke(G,Vo,Blues Harp)という面子。ベーシストの代わりにO'Rourkeを加えたということではなく、もともと、O'Rourkeは参加させるつもりだったのだと思う。

ライブを見て聴いて、もう既に、色んなスタイルがアンダーグラウンドだけの出来事とは言えなくなった現代においては、Red Krayolaは決して異端では無いと思った。ベース・レスな状態はもっと混沌とするのかと思ったけど、サイケな瞬間やアヴァンな音があっても、それに左右されないだけのゆとりがある。確かにMayoの歌はよれた部分もあったけれど、でもそれも決してヘタウマというわけでもなく、説得力を伴っている。そして曲そのものの魅力、それがRed Krayolaにはある事を昨夜のライブで痛感した。『Introduction』の「Vexations」や、『Hazel』の「I'm So Blas」は個人的にかなり気持ちが持っていかれる曲で、それらの曲が演奏されると、Red Krayolaまでの待ち時間はチャラになった。




それにしても、予想以上にあぶらだこはカッコよかった。あぶらだこのタイトさと、Red Krayolaの緩さ(もちろんいい意味で)は、いい感じに反対側を向いていて、ロックと言う音楽の二側面を聴いたと思う。

国内のバンドなのだから、またそのうちあぶらだこのライブが見たい。