Michael Franti and Spearhead

考えてみると、歌物のアフロ・アメリカンのライブを見た事がないような気がする。UKブラック(アフロ・アメリカンに匹敵する言葉を知りません)も、相当前に昔のブルーノートでLinda Lewisを見た事ぐらいしか記憶に無い。オレがライブで見ているものの多くは、ジャズから派生したアヴァンだと言えるものばかりなので仕方ないけど。なので昨夜のMichael Franti and Spearheadのライブは、初のアフロ・アメリカンのライブになった。場所は恵比寿に移転したリキッド・ルーム。リキッドも移転してからは始めて行った。数年前までは新宿の歌舞伎町にあって、ビルの8階だか9階だかぐらいにあったのだけど、開場前は階段に並ばなくてはいけないので結構体力を使ってしまう。それを避けるために行く時はライブの10分前とかにしてエレベーターを使っていた。正直言って古い感じのハコだったけれど、AXとかブリッツのようなイベントスペース的な大きさのハコを抜かして、ビルのテナントに入っているようなところでは1番大きかったように思う。

ライブは新作『Yell Fire』からの曲が中心で、そのせいでレゲエのライブの様な印象が強かった。『Live in Sydney』にはいたヒューマン・ビート・ボックスも居なかったし、ヒップホップ的な要素は殆ど抜け落ちていたと思う。観客のノリもよく、会場中が揺れていたと思う。オレも結構汗をかいたし・・・。

ビックリしたのは、Frantiが英語でMCをするのだけど、それに対する反応の良さ。確かに外国人の観客の数が多い印象はあったけれど、明らかに日本人が反応している。何気に英語の理解力が高い人たちが多かったのだろうか・・・。

まあそんなことはともかく、個人的にはアンコールの「Everyone Deserves Music」が嬉しかった。この曲は間違いなく名曲。90年代から現在までで、ポジティブな名曲というのはあまり無かったと思っているのだけど、「Everyone Deserves Music」はそれを補ってくれる名曲。




殆ど英語を聞き取れないオレは、FrantiがMCで何を言っているのかよくわからなかったけれど、なんとなくポリティカルな事を言っていたと思う。それに対しての観客の反応は良かったのだけど、だけど、終演後、そこらじゅうに置きっぱなしになっているドリンクのカップを見て、「なんだかなあ」と考えてしまった。