Nils Petter Molvaer

アメリカのレーベル、Thirsty EarのBlue SeriesというラインからNils Petter Molvaerの新作『An American Compilation』が出ていた。Blue SeriesはMatthew Shippが殆どの作品に何らかの形で関わっていて、Shippファンを自認しているオレは、全ての作品とはいかないけれど、7割方は聴いている。そのBlue SeriesでNPMの新作を出すのならば、期待は大きい。

アルバムの1曲目を聴きだして、「なんか聴いた事あるけど、これが作風ってやつだよなあ」等と思っていたのだけど、Sidselの歌声を聴いて確実に知っている曲、しかも気に入っている曲だという事に気付き、慌てて曲目を確認。これ、今までの作品からのコンピ盤だった。アルバムのタイトルは、要するに今までNPMが注目されていなかったアメリカ向けのコンピという意味なのだろう。期待が大きかった分、そのショックも大きいのだけど、今まで聴いていた曲を改めて聴きなおす機会だと思って、気を取り直す。

さまざまなスタイルのトラックがあるけれど、基本となっているのは、エレクトリックなビート(或いは上物)と、NPMのラッパの絡み。しかもNPMは攻撃的ではなく、あくまでもクール。音数もまばらながら、絶妙のラインを入れてくるのを聴いていると、やはりMiles Davisが思い浮かぶ(前にも書いたような気が・・・)。









Nils Petter Molvaer 『An American Compilation』