Michael Franti and Spearhead

Michael Franti and Spearheadの3年ぶりの新作『Yell Fire!』も、Neko Caseと同じANTIからのリリース(Neko Caseを買ったのは、『Yell Fire!』を買いに行って、一緒にディスプレイされていたという事も関係している)。3年ぶりとは言っても、その間にライブ盤がリリースされたりFrantiのソロ名義での作品などがあったりするので、個人的には久しぶり感は無い。前作『Everyone Deserves Music』は、歌物アフロ・アメリカン・ミュージックの集大成的なものだったと思う。Frantiの作品なのだから当然そこにはヒップホップも加味されているので、益々そういう感触を受ける。とにかく個人的には傑作だと思っているし、90年代〜現在に至るまでのアフロ・アメリカン・ミュージックでは、『Everyone Deserves Music』とD'Angeloの『VooDoo』は必聴。

その『Everyone Deserves Music』から3年経っての新作『Yell Fire!』は、前作の様なエヴァー・グリーンな音とは違って、レゲエを下敷きにした音の印象が強い。事実上戦争状態の中東や、それに荷担しているアメリカという図式に基づいて、Frantiが思う事を描いた内容なのだろう(対訳未見・・・)。ジャケットだけを見ても何かに立ち向かっている事がわかる。だから当然、レベル・ミュージックとしてのレゲエがここでは展開されているのだけど、時折センチメンタルなR&Bマナーの曲や、Fishboneを思い起こさせるファンクもあり、それが効果的なアクセントとなっている。









Michael Franti and Spearhead 『Yell Fire!』