Neko Case

実質的に、Bad Religionのレーベルと言えるEpitaphのサブ・レーベルがANTI。本体であるEpitaphも面白いレーベルだと思うけれど、ANTIもそれを引き継いでいて、レーベルとしての信頼度は高い。

そのANTIからNeko Caseの『Fox Confessor Brings the Flood』というアルバムが発売され、なんとなく購入。Nekoという人についてまるで予備知識は無かったけれど、CalexicoやThe BandのGarth Hudsonが製作に関わっているという事に引かれた。ジャケットを見ると、コンサバでなんとなく長身なんじゃないかと思わせる美人。帯にはオルタナ・カントリー/フォークの歌姫と書いてあり、「カントリーは得意じゃないけど・・・」と、なんとなく購入したといいながらも、実は少し考えたりもした。

オルタナ・カントリーというのがどんなものかよくわからないけれど、この『Fox Confessor Brings the Flood』はフォーキーではあるけれど、カントリーというタームを意識する必要は無いと思う。特にカントリー的な強調がされているわけでもなく、普通にポップスとして聞いて問題ない(サウンド的にはCalexicoの色が強い)。明るくハッピーな感じではなく、柔らかく幽玄的。個々の楽器も主張せずに歌上手く混ざり合い、何も邪魔せず、それでも存在感のある音になっている。

楽曲的にはなんとなく、Slapp Happyの『Cava』辺りを思い出すけれど、Nekoの声や歌はEddi Readerと通ずる部分がある。とくに多重録音によるハモりの部分や高音の出し方はEddieと似ていて、Eddiと同じくNekoも、個人的に気になる存在になる気がする。









Neko Case 『Fox Confessor Brings the Flood』